決勝ゴールを奪ったグリーズマン [写真]=Getty Images

 ラ・リーガ第16節が8日に行われ、アトレティコ・マドリードとセビージャが対戦した。

 ラ・リーガ“3強”の一角アトレティコ・マドリードはここまでの15試合を9勝5分1敗という成績で終え勝ち点「32」を獲得。バルセロナ、レアル・マドリードに次ぐ3位につけており、直近ではリーグ戦4連勝、公式戦8連勝中と波に乗っている。今節ホームに迎えるのは暫定13のセビージャ。やや安定感を欠いた戦いが続く首位バルセロナと2位レアル・マドリードをしっかり追走するためにも、勝ち点「3」の獲得が求められる。

 序盤からアトレティコ・マドリードが圧力を強める。6分、ボックス手前でルーズボールを拾ったコナー・ギャラガーがヒールキックでボックス内へ左へ展開。これを収めたフリアン・アルバレスがマイナスへ折り返し、アントワーヌ・グリーズマンが左足で合わせたが、シュートはクロスバー直撃。3分後には右CKを起点に、バイタルエリアでボールを奪い返したロドリゴ・デ・パウルが右足を振り抜くと、強烈なシュートがネットを揺らし、先制に成功した。

 セビージャもすぐさま反撃。12分、ショートコーナーでボールを受けたドディ・ルケバキオが左からカットインして右足を振ると、低弾道の強烈なシュートがGKヤン・オブラクのニアサイドを破り、試合を振り出しに戻した。点の取り合いとなった序盤からは一転、20分以降は互いにゴール前でのチャンスは少なく、落ち着いた展開が続く。迎えた32分、セビージャは自陣でのボール奪取からカウンターを発動し、キケ・サラスのスルーパスに抜け出したイサーク・ロメロがネットを揺らして逆転に成功した。

 アトレティコ・マドリードは44分、後方からのロングフィードに反応したジュリアーノ・シメオネが粘り、ボールを受けたデ・パウルがボックス内へ短いスルーパスを送る。これに反応したアルバレスがネットを揺らしたが、オフサイドの判定で得点は認められず。前半はこのまま1-2で終了した。

 後半に入り57分、セビージャは自陣から丁寧にパスを繋ぐと、サラスがボックス左角付近から柔らかいクロスを供給。ファーサイドに走り込んだサンチェス・ベラスコがダイレクトで押し込み、リードを2点に広げた。しかし、アトレティコ・マドリードもすぐさま反撃。失点からわずか5分後、巧みなポジショニングを取ったグリーズマンがパブロ・バリオスのスルーパスを引き出すと、そのまま冷静にゴール右下に流し込み、1点差に詰め寄る。

 71分、右サイドを駆け上がったマルコス・ジョレンテのクロスに途中出場のアレクサンデル・セルロートが合わせるも、GKアルバロ・フェルナンデスが好セーブ。直後にはハビ・ガランが左から上げた長いクロスにセルロートが頭で合わせるも、再びGKフェルナンデスが立ちはだかる。それでも79分、サムエウ・リーノがボックス手前中央から強烈なミドルシュートを叩き込み、試合を振り出しに戻した。

 3-3のまま迎えた後半アディショナルタイム、リーノが左サイドからボックス内へ斜めのクロスを送ると、相手DFが処理し切れなかったボールをグリーズマンがキープ。そのまま持ち込み最後は左足でゴールへ押し込んだ。アトレティコ・マドリードが土壇場で逆転に成功する。試合はこのまま終了し、アトレティコ・マドリードが公式戦9連勝を飾った。

 次節、アトレティコ・マドリードは15日にヘタフェと、セビージャは14日にセルタといずれもホームで対戦する。

【スコア】
アトレティコ・マドリード 4-3 セビージャ

【得点者】
1-0 10分 ロドリゴ・デ・パウル(アトレティコ・マドリード)
1-1 12分 ドディ・ルケバキオ(セビージャ)
1-2 32分 イサーク・ロメロ(セビージャ)
1-3 57分 サンチェス・ベラスコ(セビージャ)
2-3 62分 アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)
3-3 79分 サムエウ・リーノ(アトレティコ・マドリード)
4-3 90+4分 アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)