レスターとブライトンの一戦はドロー [写真]=Getty Images

 プレミアリーグ第15節が8日に行われ、ブライトンは敵地でレスターと対戦した。

 今季は開幕直後の公式戦7試合を4勝3分と無敗で駆け抜けるなど、ブライトンは順調なスタートを切って上位争いの一角に名を連ねている。前節終了時点での成績は6勝5分3敗で、勝ち点「23」を獲得。ここまで上々のシーズンを過ごしているが、5日に行われた前節はフルアムに1-3で敗れ、プレミアリーグ4試合ぶりの黒星を喫した。今季、カラバオカップ(EFLカップ)とプレミアリーグにおけるリヴァプールとの2連戦で連敗を喫したことはあるが、プレミアリーグでの連敗はなく、トップ4を争うならば白星が欲しい今節のアウェイゲームだ。

 そんなブライトンの前に立ちはだかるのは、ルート・ファン・ニステルローイ監督の下で新たなスタートを切ったレスターだ。2年ぶりにプレミアリーグに戻ってきた今季、序盤戦は苦しんだ印象も受けたが、新体制となって迎えた前節はウェストハムに3-1と完勝。現時点での成績は3勝4分7敗の勝ち点「13」と振るわないが、ファン・ニステルローイ新監督は自身が指揮する2度目の試合で、チームを今季2度目の連勝へ導けるか。

 ブライトンに所属する三笘薫が7試合連続のスターティングメンバーに名を連ねた一戦は、序盤の15分にブライトンが見事なカウンター攻撃を完結させる。自陣右サイドでクリアボールをうまく収めた三笘が斜めの方向へ繋ぐと、追い越してきたジョアン・ペドロは左へ流す。さらに横から駆け上がったヤシン・アヤリは1度スピードを緩め、カットインから右足を振り抜いたが、シュートはGKマッズ・ハーマンセンにキャッチされる。

 良い入りを見せたブライトンは続く20分にも、左サイド大外の位置でサイドチェンジのボールを受けた三笘の落としから、ペルビス・エストゥピニャンが左足を振り抜いたが、枠を捉えた一撃はGKハーマンセンに弾き出される。35分には日本人ウインガーにチャンスが到来。ボックス内でクリアボールを拾ったエヴァン・ファーガソンが横へ繋ぐと、待っていた三笘は右足で狙ったが、ここは枠を捉えきれない。

 良い時間を過ごしながらもブライトンはゴールネットを揺らすことができていなかったものの、37分には遂に均衡を破る。カルロス・バレバからのサイドチェンジによって、左サイドでフリーになったエストゥピニャンがクロスボールを送ると、ここは逆サイドへ流れたものの、タリク・ランプティがこのボールを回収。ランプティは中央へ持ち出して左足を振り抜くと、狙い澄ました一撃がゴールに吸い込まれ、ブライトンが先手を取った。

 ホームで1点を追いかける展開を強いられたレスターは、前半終盤に立て続けに決定機を構築。まずは44分、ビラル・エル・カンヌスとのパス交換から左サイド深い位置を取ったヴィクトル・クリスティアンセンが左足で折り返すと、中央で待っていたジェームス・ジャスティンがヘディングシュートを放ったが、ここはGKバルト・フェルブルッヘンに阻まれる。続いて前半アディショナルタイム、GKハーマンセンからのロングフィードをジョルダン・アイェウが頭で逸らし、左サイドを破ったクリスティアンセンが左足で折り返すも、待っていたジェイミー・ヴァーディの前でルイス・ダンクにクリアされる。結局、前半はブライトンの1点リードで終了した。

 後半に入ると、ブライトンはなかなか敵陣で時間を作れなくなり、ビルドアップにおけるイージーなミスも散見されるようになる。1点を追いかけるレスターが良い時間を過ごすようになると、67分には左サイドから中央を向いて顔を上げたステフィー・マヴィディディのクロスボールから、ヴァーディがヘディングシュートを放ったが、ここは枠を捉えきれない。

 ブライトンとしてはうまくいかない時間が続いていたが、71分にダニー・ウェルベック、ヤンクバ・ミンテ、マット・オライリーの3名を投入すると、ウェルベックが前線で時間を作るプレーをこなし、徐々に良い形で攻撃に移るシーンも増加。このような状況で迎えた79分、マッツ・ウィーファーからのロングパスで右サイドを抜け出したミンテが、相手に寄せられながらも複数回の切り返しでシュートコースを作り、自ら左足でゴールネットを揺らす。ブライトンが終盤に入って待望の追加点を記録した。

 だが、レスターもこのまま試合を終わらせない。86分、敵陣中央ボールを持ったオリヴァー・スキップが中央を割るパスを通すと、ボックス手前右寄りの位置で前を向いたボビー・デコルドバ=リードが左足を振り抜く。シュートは三笘にブロックされたものの、セカンドボールがボックス内にこぼれると、狙っていたヴァーディがダイレクトで流し込む。レスターが1点を返した。

 ブライトンは逃げ切りを図るべく、89分に三笘を下げてイゴール・ジュリオを投入。だが、後半アディショナルタイム、イゴールが自陣後方で持ち出したところを奪われると、前を向いたマヴィディディがボックス内へパスを通す。待っていたヴァーディがボックス左から中央へ折り返すと、最後はデコルドバ=リードが流し込み、レスターが土壇場の2ゴールで試合を振り出しに戻した。

 試合はこのままタイムアップを迎え、ブライトンは連敗こそ回避したものの、土壇場で3試合ぶりの白星を逃し、これで3戦未勝利となっている。一方で、レスターはファン・ニステルローイ監督体制となってからの無敗をキープしている。

 次節、ブライトンは15日にホームで鎌田大地が所属するクリスタル・パレスと、レスターは14日に敵地でニューカッスルと、それぞれ対戦する。

【スコア】
レスター 2-2 ブライトン

【得点者】
0-1 37分 タリク・ランプティ(ブライトン)
0-2 79分 ヤンクバ・ミンテ(ブライトン)
1-2 86分 ジェイミー・ヴァーディ(レスター)
2-2 90+1分 ボビー・デコルドバ=リード(レスター)

【ゴール動画】ランプティがスーパーゴール