ボーナスシーズンが~……来る~! たまにはパ~っと~……クルーズ!
商船三井クルーズは12月7日、東京国際クルーズターミナルで新型クルーズ船「三井オーシャンフジ」の就航記念イベントを開催。メディア向けに船内体験会も実施した。
同社が運航するクルーズ客船では、1990年の「にっぽん丸」の就航以来、実に34年ぶりとなる新規投入船。客室はすべてスイートキャビンで、数々のエンタメ施設のほか4つのレストランを抱え、一部ではなんとフレンチの巨匠・三國清三シェフがメニューを監修するというスペシャル仕様となっている。
なかなか豪勢だけど、日々お仕事も頑張っているんだし、たまには贅沢したっていいじゃない。ということで、さっそく詳細をご案内!
■乗客数458名! 日本初の全客室スイートキャビン「三井オーシャンフジ」
三井オーシャンフジは、「日本の美しい船旅」をコンセプトに掲げるラグジュアリークラスのクルーズライン。アメリカの企業から購入し、改修工事を経て今月1日、横浜港で就航した。客室数は229室、乗客数は458名。日本初となる全客室スイートキャビンの新船である。
この日のイベントであいさつに立った商船三井クルーズの代表取締役社長執行役員・向井恒道氏は、「三井オーシャンフジの最大の特徴は、世界基準の上質な設えと日本の文化、食、体験の融合にあります」と語る。
その上で具体的な特徴について、「20万トンという大きなクルーズ船が多く登場する中、三井オーシャンフジは3万2477トンと小さめのサイズ。しかし、全客室がオーシャンビューで、約9割にベランダがついています。一番小さな客室でも25.3平米。客室だけでなく、共用エリアも心地よい場所がたくさんあります」と紹介。
「新宮や高知、 名古屋や高松など、各地で初寄港セレモニーが行われる予定です。商船三井クルーズは、日本企業として日本を拠点にクルーズ船運航を続けます。船のサイズを生かし、大型船では入港できないユニークな寄港地にも訪れます。そして地域の皆さまと連携しながら、各地の発展に微力ながら寄与していきたいと願っています」(向井社長)
■いざ、船内をクルージング!
それではいよいよ船内へ!
ますはこちらのスイートルーム。数ある部屋の中で最もランクが上の「MITSUI OCEAN スイート」である。
リビングは広々しており……
バルコニーからは絶景が望めて、なんとそのすぐ横には……
バスタブも設置……! 貴族……!
ベッドルームの奥には……
ウォークインクローゼットや……
ガラス張りのバスルームなど、至るところまでラグジュアリー。こんな極上の空間なら、何泊だって飽きずに、そして優雅に楽しめそうだ。
よし、ここからは共用部の方も見てみよう。
4階にある「ザ・レストラン 富士」。朝・昼・晩とフルコースを楽しめるメインダイニングである。食事代についてはツアー料に組み込まれているのでご安心を。席数は最大452席で、好きな時間に利用できるから「ただいま満席です」と待たされることもない(繰り返すが乗客数はMAXで458名)。
一部のクルーズでは、日本を代表するフレンチの巨匠・三國清三シェフが監修したメイン料理も味わえるとか。
こちらは5階の「オーシャンクラブ&バー」。有料でカクテルなどが楽しめるほか、ゲスト参加型のゲームショーやダンスイベントなど、多彩なプログラムなども満喫できる。
はい、出ました~! 8階にある「北斎 FINE DINING」。三國シェフが監修する最高のコース料理が味わえるとウワサの……あっ! セラーの奥にいるのは、まさか……
やっぱり! レジェンド、三國清三シェフ!
めちゃくちゃ気さくなお方で、自らセレクションしたという食器やカトラリーについて、「食器は『ベルナルド』。フランスのリモージュのメーカーで、フランスの三つ星レストランはどの店もほぼ100%、ここの食器を使っているんですよ。ナイフやフォークもフランスのメーカー『クリストフル』を選んでいます」と語ってくれた。言わずもがな、どちらも世界のトップブランドである。
実物を見てみると、マジでめちゃくちゃカッコいい。輝きや色の深みが全然違う……。
実際に食べることはできなかったが、三國シェフの料理はどれもおいしそう……!! 別料金にはなるが、せっかく三井オーシャンフジに乗船する機会があるなら、ぜひ一度は味わってみたいものである(要予約)。
8階のプールサイド~! 「これぞクルーズ船」といった趣のスペシャル空間である。青空の下、海の上。都会の騒々しさから離れた、完璧なる非日常。開放感……ハンパじゃない! この日はテラス席がオープンしていなかったが、ここには「プールサイドレストラン 湖畔」というレストランも設置されていて、ピザが特に絶品らしい。
8階にある「テラスレストラン 八葉」では、世界各国の料理が並びビュッフェ形式で食事を楽しめる
この日はローストビーフからメヌケの紹興酒蒸し、ソーセージとマッシュルームのパスタ、天ぷら、バターチキンカレー、カツオとアジの刺身 中華風……などなど、本当に幅広い世界中の料理をいただいた。
一つひとつのレベルがめちゃくちゃ高い。クルーズ船のスタッフはかなり多国籍だと聞いていたが、ビュッフェにもその強みが存分に生かされているのかもしれない。
ほかにも本が楽しめるエリアや……
トランプやオセロなどを楽しめるエリアや……
サロンやトレーニングルームなど、施設は超充実。もはや何でもあると言ってもいいのでは(笑)? 中には90日間におよぶ長期ツアーなどもあるようだが、これなら退屈とはまず無縁。むしろ下船の日が迫るにつれ、名残惜しさが込み上げてくるに違いない。
最後に、気になる料金について。もちろん内容や目的地によって異なるが、例えば12月1日から7日にかけて横浜、別府、釜山、下関、東京を巡った7日間の旅では、1人あたり50万6,000円~198万4,000円という価格設定だったようだ(1室2名利用の1名料金)。1日3食の食費も含まれているし、もっと短い旅程であれば価格の方もよりお手頃になってくる。
世界中でクルーズ船の人気は高まっており、利用者の約36%が40歳以下だというデータ(※)もある。「自分とは縁遠い世界だな」と線を引いてしまっては、ちょっともったいないかも。ボーナスの使い道はさまざまだが、そのひとつの選択肢として覚えておくとよさそうだ。
※国際業界団体のクルーズ・ライン・インターナショナル・アソシエーション(CLIA)データより