三菱電機 霧ヶ峰が、エアコン暖房の「降雪前にできる対策」と「降雪時の対策」を紹介している。
「降雪時にエアコントラブルを経験」は18.5%
同社が沖縄県を除く46都道府県の30代〜50代を対象に実施した調査では、18.5%(寒冷地20.0%、その他の地域17.0%)が降雪時のエアコントラブルを経験していることが分かっている。具体的には、「エアコン暖房の効きが悪くなった」や「急に暖房運転が止まってしまった」など。
室外機のファンが雪で埋まる・風通しや熱交換器の機能への影響も
三菱電機 空調冷熱システム事業部 久田優美氏よると、降雪時にエアコントラブルが起こる理由は、室外機のファンが雪で埋まることや、室外機の上や周りに積もった雪による、風通しや熱交換器の機能への影響が考えられるとのこと。
降雪前の対策としては、室外機周辺の風通しを良くするために、周辺の掃除や十分なスペースを確保することがポイントとなる。
さらに、寒冷地では、室外機の室外機設置時の対策として、季節風の影響を受けにくい東側か南側に設置することや、ドレン水の凍結を考慮し地面からの高さを十分にとることが重要となる。架台や壁面用据付台などの活用も有効とのこと。
降雪時の対策としては、まずは室外機の状態を確認。周辺に雪が積もっている場合は、エアコンの電源は入れず、シャベルなどで吹き出し口の前が200mm以上空くように雪を取り除く。
室外機の上に積もった雪はできれば取り除き、内部の雪には触らないことが重要となる。雪を溶かすためにお湯や水をかけることも氷の発生の原因となるためNGとのこと。
また、室外機の熱交換器に霜が付着すると、熱交換が十分に行われず暖房能力を発揮しにくくなるため、エアコンにはその霜を溶かすために、自動で「 霜取り」を行う機能がある。霜取り時には、霜を溶かすためにあたたかい冷媒を室外機側にまわすため、室内機から冷たい風が吹かないよう暖房運転を短時間停止するという。少し時間を置くと通常運転を再開する。最近のエアコンでは霜取り前に室温が設定温度を下回らないよう事前に室温を上げておく「プレヒート」という機能が搭載されているものもあるそうだ。