リンク・アンビションは11月29日、「地方へのUターン・Iターンを伴う転職の阻害要因」についての調査結果を発表した。調査は2024年10月~11月、25~50歳の600名を対象にインターネットで行われた。
U・Iターン転職への関心は40%
U・Iターン転職における活動について尋ねたところ、いつかはしたいと考えている人が24.3%。U・Iターン転職の経験がある人を含め、約40%が地方へのU・Iターン転職に関心があることがわかった。
3人に1人が魅力的な仕事や年収を理由に断念
U・Iターン転職をしない理由を尋ねたところ、約3人に1人が「魅力的な会社や仕事がない」「年収を下げたくない」ということを挙げている。
前の質問で「魅力的な会社や仕事がない」と回答した人のうち、自分で探せる範囲での地方の求人情報には希望する業界・職種がないと考えている人が多く、特に希望する職種がないと考えている人は44.1%に上る。
希望する業種は「メーカー」、職種は「管理部門」がトップ
「希望する業界がない」と回答した人のうち、メーカーやIT/インターネット業界の企業があればU・Iターン転職をしたいと考えている人が多い。
「希望する職種がない」と回答した人のうち、管理(財務・経理・内部監査・法務・総務)、プロジェクト管理/IT技術者の仕事があればU・Iターン転職を考えるという人が多く、業界・職種ともにIT系のニーズが高いことが窺える。
休日休暇は、年間休日120日以上を希望する人が多い
「休日休暇が少ない」と答えた人のうち、約8割の方が年間休日120日以上は欲しいと考えている。
労働環境には、リモート勤務や休暇の取得がしやすいなど柔軟性を望む声が多数
「職場・組織が整備されていない」と答えた人のうち、半数以上が「社内の雰囲気が良い/会社や組織の目標やビジョンが明確/インプットが多い」職場を希望している。
「労働環境が整備されていない」と答えた人のうち、リモートワーク、在宅勤務、モバイルワークや、休暇の取得がしやすいなどのフレキシブルな働き方を求めている。ほか、賃金テーブルが明確なことや転勤がないことも重要視されている。
福利厚生は、通勤、住宅、財産形成に関する手当の充実を希望
「福利厚生・手当が充実していない」と答えた人のうち、半数以上が「通勤/住宅/財産形成」などの手当の充実を求めている。
働き方には、激務を避けワークライフバランスの重視を求めている人が多数
「キャリア形成ができない」と答えた人のうち、ワークライフバランスの重視を求めている人が多い一方、高度な知識・スキル・専門性の向上を求めている人も多い。
現年収を維持、またはそれ以上と考える人が約8割
「年収を下げたくない」と答えた人のうち、地方へのU・Iターン転職の基準を年収600万円以上と考えている人が8割以上。
地方へのU・Iターン転職においても、現年収は維持、またはそれ以上と考えている方が約8割に上る。
オンライン面接や柔軟な面接日程の調整を希望
「U・Iターン転職活動にかけるコスト(時間、費用)がない」と答えた人のうち、U・Iターン転職での選考に関しては、面接への参加にハードルの高さを感じている人が多く、Web/オンライン面接、平日夜間や土日祝の面接実施などを希望している。合否のわからない選考で地方まで行くことを考えると、選考における交通費の補助があれば良いと考えている人が半数。