明治安田J1リーグ第38節、ヴィッセル神戸は湘南ベルマーレを3-0で下し、クラブ史上初のJ1連覇と天皇杯との2冠を達成した。
武藤嘉紀は3トップの一角で先発出場し、神戸の1点リードで迎えた43分に貴重な追加点をマーク。神戸に連覇をグッと引き寄せる一発となった。今季は開幕節のジュビロ磐田戦を除く37試合に出場し、13得点7アシストを記録。今季の神戸の総得点は「61」となっており、総得点の約3分の1に絡む大活躍でチームを連覇に導いた。
FC東京でプロキャリアをスタートさせた武藤は、その後マインツ(ドイツ)、ニューカッスル(イングランド)、エイバル(スペイン)の欧州3カ国でプレー。2021年に帰国し、神戸に加入した理由を改めて明かした。「僕が『古巣のオファー断った』とずっと出ていて、記事では『お金で動いた』と言われていましたが、その当時僕の古巣のチームには3人のブラジル人FWがいました。当時の監督からは『あまり必要としていない』と言われていました。そういった面もあって、僕の力を必要としてくれていたヴィッセル神戸を選びました。その結果、パワーを発揮できましたし、信頼してくださって、自分の力を必要としてくれた。その心が、僕をここまで駆り立ててくれた。そこは大事にしないといけないと思います」。
史上2クラブ目のJリーグ3連覇に向け、武藤の力は必要不可欠となるが「ここからどうなるか。正直自分でもまだ分かっていないですし、ヴィッセルが自分に対してどう思ってくれているのか。そういったことも全部考えて、何が自分にとってベストなのかを考えて意思決定したい」と来季の去就について言及している。