9日に『2024年度現役ドラフト』が開催される。過去2回を見ると、初年度の2022年は投手が6人、内野手が2人、外野手が4人移籍し、第2回の昨年は投手が9人、内野手が1人、外野手が2人、現役ドラフトで活躍の舞台を他球団に移した。

 過去2回の傾向を見ると、投手の移籍が多く、野手の移籍が少ない。野手の移籍事例が少ないが、第1回であればDeNAから中日に移籍した細川成也が、中日で2年連続20本塁打を放ち、今季は初めてベストナインを受賞すれば、オコエ瑠偉も巨人で今季シーズン自己最多の68試合に出場した。昨季の現役ドラフト組では、水谷瞬が日本ハムで交流戦MVPに活躍を見せるなど、移籍先で才能を開花させつつある。

 内野手、外野手の移籍はある一方で、現役ドラフトで捕手の移籍というのがない。各球団、チームに必要な捕手の登録人数を確保しているため、現役ドラフトで捕手を補強する必要がないという考えなのか、仮に同じリーグに移籍してしまった場合、自チームの情報が筒抜けになるのを恐れてなのか。1人の捕手にレギュラーシーズン全試合任せる時代から現在は複数の捕手で公式戦を戦っていることもあり、現役ドラフト対象となる選手をリストしにくいのか。球団にもさまざまな考えがありそうだ。

 今回でいえば、中日からFA権を行使した木下拓哉捕手は残留を決めたが、ソフトバンクからFA権を行使した甲斐拓也は現在熟考中。仮にFA移籍した場合に備えて、ソフトバンクが捕手を現役ドラフトで選択する可能性はあるのか。ただ、12月2日に発表された2025年度契約保留選手名簿を見ると、ソフトバンクの捕手登録は甲斐を含めて9人いる。そういった部分を含めてどういう判断をするのか注目。

 過去2回は捕手の移籍はなかったが、第3回となる今回移籍があるのか、注目だ。