東海道本線は東京~神戸間を結ぶ路線。このうち東京~熱海間はJR東日本の管轄であり、東海道線として「湘南色」(オレンジ色・緑色)の帯を巻いた電車が行き交う。今回はマイナビニュース会員1,000人に、東海道線の好きな駅について質問。その結果をランキング形式で紹介する。
東海道線の列車は東京都の南西部を抜け、横浜・藤沢・茅ヶ崎・平塚・小田原といった神奈川県の主要な都市を経由し、静岡県の熱海に至る。東京駅などから東海道線経由で伊豆急行の伊豆急下田駅、伊豆箱根鉄道の修善寺駅へ向かう特急「踊り子」が運転されるほか、全車両グリーン席の特急「サフィール踊り子」も活躍している。
JR東海道線(東京~熱海間)「好きな駅」ランキング
- 1位 : 東京駅 (32.1%)
- 2位 : 熱海駅 (16.5%)
- 3位 : 横浜駅 (12.1%)
- 4位 : 小田原駅 (7.3%)
- 5位 : 新橋駅 (4.9%)
- 6位 : 品川駅 (4.8%)
- 7位 : 湯河原駅 (4.2%)
- 8位 : 藤沢駅 (3.0%)
- 9位 : 川崎駅 (2.8%)
- 10位 : 茅ケ崎駅 (2.4%)
続いて、上位にランクインした駅の概要と、アンケート回答者のコメントを一部紹介する。
1位 : 東京駅 (32.1%)
東海道本線は初代新橋駅と横浜駅(現・桜木町駅)を結ぶ日本初の鉄道として、1872年に開業。その後、東京駅が1914年に開業し、新たな起点となった。今年は東京駅開業110周年にあたり、駅内でのコンサートや「東京駅開業110周年記念号」をはじめ、12月に各種イベントが行われる。
今回のアンケートも、東京駅は多くの票を集めて1位に。好きな理由で最も多かったのは「交通の便が良く、乗換えが便利な駅だから」(106人)。次いで「日常的に利用している(利用していた)駅だから」(90人)、「旅行などで利用したことがある駅だから」(89人)となった。東海道線をはじめとしたさまざまな路線が乗り入れる駅として、利用している人からの票が集まったようだ。
具体的な理由を求めた質問では、赤レンガ造りの駅舎が好きという人や、駅ナカの施設が充実していて買い物やグルメが楽しめるからといった、駅舎と駅施設に関する声が多く見受けられた。
ユーザーコメント
- 「静岡方面へ行く際の出発地点として、ドキドキしながら電車を待つ駅という感じがします」(男性・35歳)
- 「駅から出なくても楽しく過ごせる。待ち時間なども気にならない」(女性・60歳)
- 「旅行の起点で終点でもある駅で、慌ただしいけれど戻ってきたという安心感がある駅なので」(女性・62歳)
- 「近代的かつレトロな感覚を併せ持つ駅舎が都会のシンボルとして、存在感を放っているから」(男性・64歳)
- 「歴史を感じる上、最近整備されてきれいになったから」(男性・53歳)
- 「飲食店やお土産屋さんなど何でもあるから見ていて楽しい」(女性・40歳)
- 「仕事では使わないので、旅行のみ。旅立ちの心地よい高揚感を感じる駅」(男性・62歳)
2位 : 熱海駅 (16.5%)
2位は熱海駅。JR東日本とJR東海の境界となる駅であり、東海道線の他に伊東線が発着するほか、東海道新幹線も停車する。1925年開業という歴史ある駅でもあり、JR東日本が管轄する東海道線(東京~熱海間)において、唯一の静岡県に所在する駅となる。
伊豆半島東側の付け根に位置する温泉地で、駅周辺に温泉を楽しめるホテルや旅館が数多く営業している。海や山も近いため、レジャーと温泉、グルメを楽しめる観光地として人気があり、熱海を訪れたことのある人も多いだろう。
熱海駅を好きな理由として、最も多かったのは「旅行などで利用したことがある駅だから」(97人)。次いで「駅周辺に観光地があるから」(64人)となった。やはり熱海へ観光・レジャーで来たことのある人から票を集めたようだ。
ユーザーコメント
- 「駅に降りた時から温泉に来たなという気分になれる」(男性・77歳)
- 「活気があり魅力的な飲食店が充実しているから」(男性・42歳)
- 「温泉巡りができるし、駅近くの商店で新鮮でおいしい海産物を買うことができるから」(男性・77歳)
- 「都心から1本で行けるのに、温泉や海、山など色々楽しめるから」(男性・30歳)
- 「東京からすぐ行けて近くて温泉があって海鮮があっていい」(女性・53歳)
- 「温泉以外も観光スポットが多い」(男性・47歳)
- 「非日常な雰囲気と、美味しい魚介や名産があるので」(女性・40歳)
3位 : 横浜駅 (12.1%)
3位は横浜駅。JR東日本(東海道線、横須賀線、京浜東北線・根岸線など)の他に東急電鉄(東横線)、横浜高速鉄道(みなとみらい線)、京急電鉄(京急本線)、相模鉄道(相鉄本線)、横浜市交通局(横浜市営地下鉄ブルーライン)が乗り入れる大規模な駅となっている。
駅周辺に数多くの商業施設や飲食店が集まっており、駅を出ることなく買い物やグルメが楽しめる規模に。駅構内や駅ビルなども含め、工事がつねに行われていることから、「日本のサグラダ・ファミリア」と呼ばれることもある。
横浜駅を好きな理由として、最も多かったのは「駅前の商業施設やレジャー施設などが充実しているから」(49人)。次いで「交通の便が良く、乗換えが便利な駅だから」(41人)となった。駅周辺の商業施設を利用する人や、主要な駅としての機能を評価する人が票を入れていた。
ユーザーコメント
- 「多くの路線が乗り入れていて商業施設もたくさんあって華やかだから」(男性・51歳)
- 「ショッピングもグルメも観光もすべてがそろっている駅なので」(女性・41歳)
- 「周辺エリアになんでもあって楽しい」(男性・44歳)
- 「よく使用する駅で仕事でもプライベートでも好きな場所なので」(女性・32歳)
- 「一日中いられるし、百貨店なども充実しているから」(女性・33歳)
- 「買い物に便利でデパートが多い」(男性・32歳)
- 「観光地として魅力的だから」(女性・44歳)
4位 : 小田原駅 (7.3%)
4位は小田原駅。JR東日本(東海道線)の他にJR東海の東海道新幹線が停車し、JR貨物の駅もある。小田急電鉄(小田原線)、小田急箱根(箱根登山電車)、伊豆箱根鉄道(大雄山線)が乗り入れる神奈川県西部の主要駅であり、箱根の玄関口としても親しまれている。駅前は「ハルネ小田原」「ミナカ小田原」をはじめ商業施設と飲食店が集まり、小田原城址や海水浴場なども近くにあるため、ショッピング、グルメ、観光、レジャーも楽しめる街となっている。
小田原駅を好きな理由として、最も多かったのは「旅行などで利用したことがある駅だから」(33人)。次いで「駅周辺に観光地があるから」(22人)となった。主要駅として利用している人や、観光で訪れたことのある人が投票したようだ。
ユーザーコメント
- 「小田原城、御幸の浜、蒲鉾やお酒などのスポットやグルメなど、あらゆる観光が詰まっており、何度行っても楽しいです」(男性・53歳)
- 「土産物など駅構内に選択肢がある。駅近くに観光名所や散策する場所がある。散策にためになる案内表示版が多い」(男性・70歳)
- 「新幹線駅なので旅行気分が味わえるし、また箱根の玄関口でもあり雰囲気がある。城も近くにあるから」(女性・31歳)
- 「小田原は、お城もあるし、都内からもそれほど遠くなく、いい観光地だと思います。今まで、5回程度は行きました」(男性・60歳)
- 「レトロなお店が多く、訪ねてみたくなる」(男性・48歳)
5位 : 新橋駅 (4.9%)
5位は新橋駅。鉄道発祥の地として知られる初代新橋駅は、1914年の東京駅開業と同時に貨物駅となり、名称を「汐留駅」に変更。代わって1909年開業の烏森駅が現在の新橋駅となった。駅前には鉄道発祥のシンボルとして蒸気機関車(C11形)が置かれている。
いまもJR東日本(東海道線、山手線、京浜東北線、横須賀線)、東京メトロ(銀座線)、東京都交通局(都営地下鉄浅草線)、東京臨海新交通臨海線(ゆりかもめ)が乗り入れ、主要駅としての一面を持つ。駅周辺はビジネス街であり、サラリーマン向けの飲食店と居酒屋が多いことでも知られる。
新橋駅を好きな理由として、最も多かったのは「日常的に利用している(利用していた)駅だから」(22人)。2位は「交通の便が良く、乗換えが便利な駅だから」(13人)だった。日常的に利用する駅として親しまれていることがうかがえた。
ユーザーコメント
- 「リーズナブルな飲食店が多くて助かります」(男性・50歳)
- 「銀座が近いし、新橋周辺はサラリーマン御用達の飲食店もたくさんあり、面白い」(女性・60歳)
- 「駅周辺が、何となく混沌としており、再開発した駅とは趣が違い、魅力的」(男性・62歳)
- 「雑多な感じがたまらない」(男性・48歳)
- 「昭和からやっている良い店が多いと思います」(男性・40歳)
- 「駅前の汽車が好き」(男性・48歳)
その他 (6位以降)
6位以降は、品川駅(4.8%)、湯河原駅(4.2%)、藤沢駅(3.0%)、川崎駅(2.8%)、茅ケ崎駅(2.4%)と続いた。品川駅は「駅ナカが充実しているから」「新幹線など乗り換えに便利」、湯河原駅は「風光明媚な土地で温泉もゆったりと楽しめる」、藤沢駅は「江の島の雰囲気が好きなので。江の島が近いので」、川崎駅は「商業施設やライヴ会場、美味しいお店がたくさんあるから」、茅ケ崎駅は「サザンの聖地で青春時代の思い出深い街」とのコメントが寄せられた。
東海道線「好きな駅」ランキングまとめ
今回のアンケートでは、多くの路線が接続する主要駅と、温泉街を中心とした観光地の駅に人気が集まった。東海道本線としての長い歴史があるため、停車する駅にも歴史があり、大規模な駅に成長したところも多いようだった。
- 調査時期 : 2024年11月25~27日
- 調査対象 : マイナビニュース会員
- 調査数 : 男女合計1,000人
- 調査方法 : インターネットログイン式アンケート