MLS(メジャーリーグ・サッカー)は6日、2024シーズンのMVP(最優秀選手賞)を発表。インテル・マイアミに所属するアルゼンチン代表FWリオネル・メッシが初受賞を果たした。
MLSのMVPは、かつてロサンゼルス・ギャラクシーで活躍し、アメリカ合衆国代表の最多得点記録を保持する偉大なMFにちなんで、「ランドン・ドノヴァン・MLS・MVP」と名付けられている。同MVPは1996年の発足時から、選手、クラブのテクニカルスタッフ、そしてメディアの投票によって決められており、2024シーズンはメッシが勝ち獲ることが決まった。
2024シーズン、インテル・マイアミはMLS・イースタン・カンファレンス(東地区)のレギュラーシーズンで勝ち点「74」を積み上げたが、これは東西合わせても歴代最多となる勝ち点だった。レギュラーシーズン終了後、各リーグの上位9チームずつが参戦するMLSカップでは、ワイルドカードから勝ち上がってきた東地区9位のアトランタ・ユナイテッドにプレーオフ1回戦で敗れたものの、東西合わせた最多勝ち点チームに与えられるサポーターズ・シールドをクラブ史上初めて獲得していた。
そんなインテル・マイアミを、エースかつキャプテンとしてけん引したのが、現在37歳のメッシだった。過去8度のバロンドールに輝いた経歴を持つメッシは、2023年6月にパリ・サンジェルマン(PSG)からインテル・マイアミへ完全移籍加入。在籍2年目を迎えた2024シーズンの途中には、コパ・アメリカ2024の開催に伴い、アルゼンチン代表に合流するためにチームを離れた時期もある。メッシ個人としては同大会で負傷したことも影響して、MLSのレギュラーシーズンでは34試合中19試合の出場にとどまった。それでも、20ゴール16アシストと圧巻の数字を残しており、リーグ最多の得点関与数を記録。これは歴代でも5位に食い込む数字で、インテル・マイアミのサポーターズ・シールド獲得に大きく貢献した。
なお、メッシがピッチに立ったレギュラーシーズンの試合で、インテル・マイアミはわずか1度しか黒星を喫していない。さらに、1シーズンで20ゴール15アシスト以上を記録するのは、2019シーズンにロサンゼルスFCに所属していた元メキシコ代表FWカルロス・ベラ、2015シーズンにトロントに所属していた元イタリア代表FWセバスティアン・ジョヴィンコ以来、3人目の記録になったという。
これらの活躍が認められる形で、メッシは自身初となるMLSのMVPを受賞。得票率は選手間が「40.8%」、メディアが「43.20%」、クラブのテクニカルスタッフが「31.25%」という数字で、平均すると「38.43%」。惜しくもメッシに次ぐ2位に入ったのは、コロンバス・クルーに所属するコロンビア代表FWクチョ・エルナンデスで、得票率平均は「33.70%」だった。
【動画】MVP受賞のメッシがアカデミー選手の前でスピーチ