この秋、全国の家庭を不安にさせた「住宅への闇バイト強盗」。いまだに強盗発生のニュースが報道されるなど、油断できない状況が続いています。

それを受け、元刑事で防犯アドバイザーの佐々木成三さんが闇バイト強盗の傾向や効果的な防犯対策を解説する「防犯力スキルアップ体験会」をパナソニックが開催。離れた場所に住む息子などがインターネット経由で代わりに応答できる最新インターホンや、留守の際も在宅のように装える自動点灯消灯機能付きシーリングライトなど、防犯に役立つ機能を搭載した家電の活用が効果的だとしました。

  • 防犯アドバイザーの佐々木成三さんが、家庭でできる闇バイト強盗対策を解説した

超広角のインターホンカメラ、離れた場所から応対できる機種も!

冒頭、佐々木さんは「犯罪のプロが行っていたかつての強盗とは異なり、昨今の闇バイト強盗は素人が行っているため、従来の防犯対策が通用しなくなっている面もある」と解説。さらに「高齢者の1人暮らしや2人暮らしの家、金融資産がある家、といった情報をまとめた“闇リスト”が存在し、実際にその家を訪れるなどして情報をアップデートしている。そのような人間が来た際に威嚇できる“攻める防犯”が重要になる」と説明しました。

さらに「もともと治安のよい地方は監視カメラが少なく、そもそも防犯対策が手薄な家が多い。どんな防犯対策をしたらよいか分からない、お金がかかるのでは、という声もあるが、最新のインターホンやネットワークカメラ、窓センサーなどの家電を活用し、1種類ではなく複数の対策をすれば攻める防犯は可能」と解説します。

まず効果的だとしたのがインターホン。昨今のインターホンのカメラは超広角レンズが搭載されており、玄関の隅に隠れている怪しい人もしっかり写し出します。「素人は、インターホンの前ぐらいしか写らないと思っている。録画機能を利用して当時の状況を録画しておけば、警察に相談する際に役立つ」と解説します。

  • 宅配便業者を装ってインターホンを鳴らし、玄関を開けさせる手口。共犯者はカメラに写らないよう隅に隠れているつもりだが…

  • インターホンのカメラは超広角なので、周囲の共犯者もバッチリ写っていた。一連の状況を録画する機能もある

最新のインターホンは、インターネット経由で応答できる機種があり、家に住む高齢者ではなく離れた場所に住む息子が応対することが可能。「この家には高齢者以外も住んでいる、と訪問者に思わせるのは防犯には効果的」と佐々木さんは評価します。偽装という点では、あらかじめ設定した時刻に自動点灯する機能を持つシーリングライトは、留守にしていても家に誰かいるかも、と思わせる点で有効だとしました。

  • 来訪者が怪しいと感じた場合、住んでいる高齢者が応対するのは危険

  • 専用のスマホアプリを利用すれば、息子など居住者以外がインターネット経由で実家のインターホンに応対できる

戸建て住宅と比べ、集合住宅はカメラなどの機器を後付けしづらい欠点があります。しかし、パナソニックのモニター付きドアカメラ「VS-HC400」を利用すれば、玄関ドアに挟み込む形で手軽にカメラが取り付け可能。専用の無線でモニター部と接続するので、面倒な配線やインターネット回線は不要。電源はなんと単3形乾電池なので、電源の配線も不要!

  • 玄関ドアに取り付けたドアカメラ「VS-HC400」

  • カメラと一体になったメインユニットをドアに吊り下げる仕組みになっている

  • 電源はなんと乾電池!

子ども世代が積極的に親世代に関与して対策してほしい

佐々木さんは、親世帯が住む実家の防犯対策に子どもが積極的に関わることが大事、だと力説します。「どうすればいいか分からない、お金がかかるからいらない、と考える親世代は多い。子どもが機器を用意して取り付けたり、親と一緒に機能や使い方を試すようにしてほしい」としました。

覚えておきたいのは、ドアホンなど個人向けの防犯対策商品は、設置の際に助成金がもらえる自治体もあること。パナソニックは、補助金の情報が検索できるサイトを用意しているので、離れた場所に住む親世帯の自治体の情報を調べたうえで導入を検討するのがよいでしょう。

年末の11~12月は犯罪が増える時期。佐々木さんは「闇バイト強盗がこれだけ増えた昨今、自分のところは大丈夫、という根拠のない考えは改めるべき。防犯機器を備えてひととおり対策すれば『かかってきやがれ!』という自信が生まれ、精神的にもよい」と対策の重要性を訴えます。

  • 「最新の防犯家電を利用すれば精神的にも安心できるようになる」と評価する佐々木さん