アイペット損害保険は11月28日、猫に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年11月1日~11月5日、猫の飼育者1,000名を対象にインターネットで行われた。
お迎えのきっかけは「自身で保護」「他者からの譲渡」で半数超え
猫のお迎え経路について尋ねたところ、1位は「野生や捨てられているところを保護した」(31.1%)、続く2位は「友人・知人から譲り受けた」(21.4%)となり、保護や譲渡といったご縁によって迎え入れる人が50%超であることがわかった。迎え入れた際の猫の年齢は0歳(推定)が約7割と最も多く、多くの人が子猫のときに迎えていることがわかった。
また、猫は多頭飼育が多い印象を持っている人もいると思うが、実際に最大飼育頭数について尋ねたところ、「多頭で飼育したことがない」という回答が41.3%と約4割、多頭飼育経験のある人が58.7%と約6割を占めた。迎え入れ経路として保護や譲渡の割合が高いことから、「この子を助けたい」といった想いから複数頭の飼育を始める人も一定数いるのかもしれない。
飼育者が選ぶ猫の好きな毛色、1位に輝いたのは「茶トラ(レッドタビー)」
飼育している猫の毛色について尋ねたところ、最も多かったのは「キジトラ(ブラウンタビー)」、続いて「白黒」「茶トラ(レッドタビー)」となった。
キジトラは、メインカラーの茶色に黒の縞模様が入った毛色で、日本の国鳥「雉(キジ)」のメスと似ていることから付けられたそう。
猫の好きな毛色1位は「茶トラ(レッドタビー)」(44.1%)となり、前回調査と比べ7.6ポイント増加した。茶トラは、明るいオレンジをメインカラーとし、やや濃いめのオレンジやブラウンの縞模様が入った毛色で、色味が生姜に似ていることから英語で「ジンジャーキャット」とも呼ばれている。2位は「三毛(キャリコ)」(42.0%)で、前回調査(26.6%)から15.4ポイントと大幅に増加した。三毛猫はその名の通り三色の毛色を持つ猫で、模様が1匹ずつ異なるという個性も人気の理由かもしれない。
約3分の2の方が「うちの子はツンデレ」と回答
「あなたの猫はツンデレだと思いますか?」と尋ねたところ、約3分の2がツンデレであると回答し、自分の気持ちに正直に過ごしている猫が多い様子だった。飼育者に愛され、安心してのびのびと過ごせている子が多いのだろうが、実は猫は単独で狩りをする生き物なので、本来単独行動を好む。周囲に合わせることなく生活してきた歴史が、マイペースで気ままな、いわゆる「ツンデレ」な性格として表れているのかもしれない。
飼育者からは、「ごはんが欲しい時はミャーミャーと切ない鳴き声で頭を突っ込んでくるのに、ごはんをゲットして食べ終わると挨拶もせず離れていき、向こうむきで知らん顔! こらーニャンとか言え! でも可愛いです」、「弟分の猫の前ではプライドがあるのか、『別にオレ甘えんでもいーし!』と強がっている様子ですが、弟分が寝ている時や見えない時は、床でクネクネしてナデナデを要求してきます(笑)」といった「ツンデレ」エピソードも寄せられた。
猫の性格、「好奇心旺盛」「要求が多い」が「無関心」「要求が少ない」を大きく上回る
猫の性格について尋ねたところ、51.1%の人が「好奇心旺盛(遊び好き)」、47.6%が「要求が多い」と答え、「無関心(あまり遊ばない)」「要求が少ない」という回答を大きく上回った。紹介したツンデレエピソードでも、要求が多い猫の様子を感じることができたように、飼育者は要求の多い一面も愛くるしく感じているようだ。
猫の魅力、「瞳」が最愛のパーツ、「体にスリスリ」が最も幸せを感じる行動
続いて、猫の好きなところ、好きなパーツ、好きなしぐさを尋ねた。まず、猫の好きなところは「マイペース・自由」が7割を超え、多くの人が猫の自由にのびのびと暮らす姿に魅力を感じていることがわかった。
猫の好きなパーツは「瞳」(63.8%)が1位となった。瞳は、アイコンタクトをとるなど、感情の共有や意思疎通に関わるパーツでもあり、飼育者にとってもつながりや絆を感じやすいのかもしれない。
好きなしぐさ1位は「体にスリスリしてくる」、2位は「ゴロゴロとのどをならす」で、どちらも70%以上の飼育者が好むことがわかった。これは猫が安心し、飼育者を信頼している時にみられる行動とされており、日々のふれあいを通じて築かれた猫と飼育者の強い絆が垣間見える結果となった。
猫が撫でられて喜ぶところは「あごの下」「頭」「おでこ」がトップ3
「あなたの猫はどこを撫でると喜びますか」と尋ねたところ、約7割が「あごの下」、半数以上の人が「頭」と回答した。
顔周りは猫が自分の匂いをマーキングする際に、対象物にこすりつける部位でもあり、触られると心地よさを感じやすいようだ。
信頼の証「へそ天」をする頻度は「毎日数回」が半数、「ひざ乗り」は結果が真っ二つに
猫がへそ天(仰向けにゴロン)する頻度について、「毎日数回」と回答した人が49.1%と約半数にのぼった。猫がお腹を見せる行為は、飼育者に心を許している証拠であるとされており、猫との信頼関係がうかがえる結果となった。一方、猫がひざに乗る頻度は、「毎日数回」(30.2%)する子と「ほとんどしない」(26.6%)子に二極化しており、猫の個性が感じられた。
猫の挨拶の方法は「体をすりつけてくる」が1位
猫の挨拶について尋ねたところ、8割の猫が「体をすりつけて」挨拶をしていた。「好きなしぐさ・幸せを感じる行動ランキング」トップも「体をスリスリしてくる」であり、猫の日常的な挨拶から多くの飼育者が幸せを感じていることがわかった。
猫ができること、またはそう感じることの1位は、「ジャンプ力がある」(46.7%)となった。また、「言葉を理解している」「話しかけてくる」も上位に入り、積極的にコミュニケーションをとり、理解しあおうとしている様子が感じられた。
健康管理のために気をつけていることは「ごはん」
最後に、猫の健康管理に関する質問を行った。まず、健康管理のために気をつけていることを尋ねたところ、1位は「ごはん」(83.4%)、2位は「水」(65.4%)となり、多くの飼育者が日々の食事と水分補給に最も気を配ることがわかった。
さらに、ごはんについて、どのように気をつけているか尋ねたところ、1位は「年齢に合わせて選んでいる」(60.9%)となり、続いて「おやつをあげすぎないようにする」「あげる時間を決めている」が上位に挙がった。成長に合わせた食事の見直しや、おやつも含めた量・時間の調整によって、猫の健康維持に努める人が多いようだ。
さらに、食事面以外で猫の健康のために用意しているものについて尋ねたところ、1位は54.1%の「キャットウォーク・キャットタワー」で、前回調査と比べ17.6ポイント増加した。同様に、3位の「空気清浄機」も同比15.1ポイント増加の35.6%となった。室内飼養が原則の猫が、室内でも運動不足にならず、健康的かつ快適に過ごせるよう工夫する飼育者が増加しているようだ。