昨今、企業経営においてDEI(Diversity, Equity & Inclusion)、「ダイバーシティ(多様性)」「エクイティ(公平性)」「インクルージョン(包括性)」による価値創出が注目されている。

そんな中、電通グループが「オフィスカミングデー」を開催。電通を含むグループの国内事業を統括・支援するdentsu Japanが中心となって企画し、同日開催の東京・関西・中部の3オフィスを会場に約3,300人が来場した。

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「おもてなし」をテーマに、会社から従業員とその「大切な人」を休日のオフィスに招待し、感謝を伝える機会として行われた本イベント。その開催背景などをdentsu Japan CEOの佐野傑(たけし)氏に聞いた。

電通グループとして初の試み

会社から従業員とその大切な人へ、従業員から大切な人へと感謝を伝えることをコンセプトに開催された今回の催し。

東京オフィス(港区東新橋)、関西オフィス(大阪市北区中之島)、中部オフィス(名古屋市中村区名駅)の全国3会場で同時開催された、電通グループ全体を対象にしたイベント。

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本イベントに招待されたのは、電通グループ全体の従業員と、その家族を含むパートナーや恋人・友人といった「大切な人」たち。

東京オフィスでは、dentsu Japanが取り組んできたプロジェクトや社会的取り組みなどを動画やパネルで紹介。電通独自のデジタルサービス「LIVE Sign.」のコーナーや、最新のAI技術に触れられるコーナーといった体験型の展示も設けられた。

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「LIVE Sign.」は2021年7月に開発された、アスリートがカメラレンズにサインするパフォーマンスをデジタル上で体験できるサービス。実際にスポーツチームのユニフォームを着用してカメラの前でサインを書くと、オリジナル動画がその場で制作され、来場記念としてその動画を持ち帰ることができる。

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また、来場者にはオリジナルランチメニューや、障害のある一人ひとりがいきいきと活躍することを目指す電通そらりが運営するカフェのコーヒーを無料で提供。電通グループのプロカメラマンが記念ポートレートを撮影してくれる「ポートレート写真体験」のブースにも多くの人が訪れていた。

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東京オフィスのイベント会場「電通ホール」では、電通オーケストラの生演奏も実施された。1992年に結成された電通オーケストラには、電通グループの従業員を中心に約70名が現在所属しており、この日は27名による生演奏が行われた。

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会場のレイアウトなどは、イベントやスペースを中心にリアルな体験価値の創造に取り組む電通ライブが中心となって手がけ、各階にはベビーカー置き場や授乳室も用意。キッズスペースやおもてなし抽選会のコーナーも多くの招待客で賑わいを見せていた。

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お互いに尊重できる職場づくりを

本イベントで全体ホストを務めた佐野傑氏は、今年1月にdentsu Japan CEO就任以来、グループ各社でタウンホールミーティングを実施するなど、従業員の声を直接ヒアリングする機会を設けてきたと語る。

「その中でオフィスカミングデーの要望があり、家族の日に合わせてグループ全体で、従業員とその大切な人をおもてなしするイベントとして今回開催することになりました。ご家族だけでなく、友人やパートナーなど幅広い方々に来場いただき、我々も笑顔と元気をもらえていています。本当にやってよかったなと思います」

dentsu Japanは、従業員一人ひとりが充実感をもって自身の能力を遺憾なく発揮できる環境を整備することを目指すDEI戦略を推進。従業員とその大切な人たちを重要なステークホルダーとして尊重し、相互理解を深めることでグループ全体の持続的成長に繋げていく方針を掲げている。

「dentsu Japanには約2万3,000人の仲間がいます。性別や年齢、ハンディキャップに関わらず全員が能力を発揮し、お互いの能力の掛け算で一人ではできないことを成し遂げることを目指しています。この機会にお互いの大切な人たちと出会い、新たな一面を知ることで、日頃の業務でもお互いのことをより尊重できるようになるのかなと。全員が活躍するための施策として、オフィスカミングデーのようなイベントはとても有効だと感じています」

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従業員やその大切な人たちとのより良い関係性を構築していくため、dentsu Japanでは今後もさまざまな施策に取り組んでいく予定だという。