DeNA・坂本裕哉(写真:萩原孝弘)

 5年目左腕・坂本裕哉が「1700万円アップの3700万円」で契約を更改した。今シーズンは中継ぎに本格転向し、48試合登板で1勝1敗、13ホールド、防御率2.20とキャリアハイをマーク。球団からは「最後まで投げ切ってくれたのは、すごいありがたかったっていう話をしてもらいました」と労われ「また来年が大事になってくる」と気を引き締めた。

 今シーズンは「キャンプで怪我をしてリハビリから始まって、苦しいスタートではあったんですけど、あまり焦ることなくしっかり自分のやれることをやり続けて、上がった時に最大限の力を発揮できるようにと思って準備して。上がってからはいろんな場面で投げさせていただいて、自分自身メンタル面でも1番成長できたシーズンだったなと思います」と充実感を漂わせた。

 飛躍を遂げた要因には「一、二軍、どちらのコーチもそうですし、トレーナーさんもです。いろんな方から、いろんな角度からアドバイスいただいて、それがすごい自分の身になったシーズンでした」と多方面のおかげと告白。中でも「意識してること、大事にされてること、ほとんど全てと言っていいぐらい吸収させてもらって。とにかく1番は準備を100パーセントやりきってから、マウンドでは考えすぎず、腹くくって投げるだけという。あとはコツコツ継続して、ちっちゃいことをやり続けて、それが大きな成果に繋がる。そういう準備力とコツコツ物事を継続していくっていうところを1番学びました」と、昨年オフから師事する森原康平“師匠”の存在が大きかったと感謝した。

 そのうえで「メンタル面においても、技術的なところにおいても型が定まった。これさえしっかりできれば、あとはやるだけ」とプロとしてのポイントをモノにしたとし「本当に1番楽しかったシーズンでした」と相好を崩した。

 このオフも「去年もお世話になった広島県の福山で森原さんと12月16日から26日までやって、年始1月4日から1月26までまた籠もって修行します」とロングラン自主トレを敢行し「全ての面においてレベルアップしないといけないと思ってます」と目を輝かせた。

 中継ぎ転向2年目も「チームが勝つため、自分ができる役割をしっかりやっていきたい」とし「来シーズンは60試合を投げたいと思ってます。それを達成するためにも、まずスタートの開幕から一軍にいて、最後まで残り続ける」と決意。続けて「より勝ちパターンを任せてもらえればピッチャーになる。年間通してそれを継続できるよう、激しい競争にはなると思うんですけど、しっかり勝ち抜いてそのポジションで投げ続けたい」と言い切った左腕。勝利の方程式の座をしっかりと掴み、結果で師匠に恩返しして見せる。

取材・文・写真:萩原孝弘