ビジネスパーソンが“今読むべき本”を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計120万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!

「やばい」は卒業! 「自分だけの感情」を言語化する方法

11月の1位は『「好き」を言語化する技術』(三宅香帆、ディスカヴァー・トゥエンティワン)でした。

推しのライブを観て、その感動を誰かに伝えたい! と思っても「やばい」「尊い」「すごい」としか出てこなかったこと、ありませんか? お恥ずかしながら、筆者もその一人。本書ではそんな私たちに、「好き」を自分なりの言葉で語る大事さと、その具体的な方法を教えてくれます。

著者がことさら強調するのは、「自分だけが感じていること」を言語化する重要性です。今の時代、ネットメディアやSNSには誰かが発信した「ありきたりな言葉」が溢れかえっています。「泣ける」「素敵」「エモい」。そういった言葉は便利ですし、使うとそれらしく聞こえます。でも大事なのは「オリジナルな言葉」で表現すること。そのためには、自分だけの感情を丁寧に掘り起こしていく必要があります。

本書では「感情を言語する3ステップ」をご紹介。語彙力・読解力がなくても大丈夫。 この機会に「推し」を語れる自分になっちゃいましょう!

「一緒にいて楽しい人」になるコツがわかる本

2位は『一緒にいると楽しい人、疲れる人』(有川真由美、PHP研究所)。

一緒にいて楽しい気持ちになる人もいれば、疲れてしまう人もいますよね。その違いって一体何なのでしょうか? 本書によると「一緒にいて楽しい人」は次のような特徴を持っているそうです。

・自分が話すよりも相手に気持ちよく話してもらう「しゃべらせ上手」
・何事にも楽しみを見つける「明るい心」の持ち主
・「面白そうだからやってみよう!」とさっと行動できるフットワークの軽い人
・ネガティブなこともポジティブに捉え直して、いつも機嫌よくいられる人
・仕事や暮らしの中に楽しみを積極的に見出せる人

いかがですか? 「自分はそうではない」と思う人もいるかもしれませんが、落ち込む必要はありません。本書では「一緒にいて楽しい人」になるための心がけや方法も紹介しているので、ぜひ実践してみてください。

もう会議は怖くない! 自分の意見をつくる「4つのステップ」

3位は『言葉にする習慣』(さわらぎ寛子、明日香出版社)。コピーライターの著者が、自分の思いや考えや「言葉にする」コツを教えてくれる一冊です。

職場や会議で意見を求められたとき、もじもじしてしまう人はいませんか? 本書では自分の意見をつくるために、次の4つのステップを踏むことを勧めています。

ステップ1:問いを立てる(意見という「答え」を出すために、質問や問題提起をする)
ステップ2:前提を定義する(どの立場で意見を言うかを決める)
ステップ3:根拠をつくる(理由・ファクト・具体例の3つを揃える)
ステップ4:ツッコミを想定する(「こう言われたら、こう答える」と決めておく)

日常的に「言葉にする」練習をしていくことで、言語化力はどんどん磨かれて行きます。言語化に課題を感じている人、自分の考えを伝えるのが苦手な人は、本書を手にとってみてはいかがでしょうか。

話題の書から、ビジネスと人生のヒントを得よう

11月は言語化に関する書籍が上位にランクイン。「自分の思いを自分の言葉で伝えたい」というマイナビ世代の心の声が聞こえてくるようでした。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。11月のランキングでは、『今さら聞けない 睡眠の超基本』(柳沢正史(監修)、朝日新聞出版)、『対人心理学BEST100』(内藤誼人、総合法令出版)、『改訂新版 自分を変える習慣力 』(三浦将、クロスメディア・パブリッシング)、『新版 今日が人生最後の日だと思って生きなさい』(小澤竹俊、アスコム)などがベスト10にランクインしました。

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。