ヤクルトの村上宗隆は2日、契約更改を行い、球団公式ホームページを通じて「ここまでプロ野球でやってきて、僕のスタートも、メジャーに挑戦することができるのも、日本でやってきたことが全てだと思っています。ヤクルト球団に感謝しているので、最終的に皆さんに喜んでいただけるように、笑顔で背中を押してもらえるような成績を残したい」と来季が日本ラストイヤーであることを示唆した。
村上は17年ドラフト1位でヤクルトに入団し、2年目の19年に一軍に定着し全143試合に出場して36本塁打、96打点の成績を残し新人王を受賞。20年に最高出塁率、21年には本塁打王に輝くと、22年は打率.318、56本塁打、134打点で“令和初”の三冠王。23年は打率.256、31本塁打、84打点も打撃タイトル獲得なしに終わったが、今季は打率.244、33本塁打、86打点で本塁打と打点の二冠王となった。
村上はプロ7年間で日本を代表する長距離砲に成長した。来季が日本ラストイヤーになる可能性が非常に高いが、過去にメジャーに挑戦した日本人選手のMLB移籍前の日本ラストイヤーはどのような成績を残していたのか、日本で“本塁打王”を獲得したことのある“左の長距離砲”に絞って見ていきたい。
現役時代村上と同じ背番号“55”を着けていた松井秀喜氏は、巨人でプレーした93年からの02年までの10年間で3度の本塁打王のタイトルを獲得。日本最終年となった02年は自身初めて50本の大台に到達し、打点も107をマークし本塁打と打点の二冠王。打率もシーズン最終盤まで3割4分近い打率でリーグトップに立っていたが、福留孝介氏(中日)の追い上げもあり、打率.334で首位打者ならず。夢の三冠王とはならなかったが、チームもリーグ優勝、日本一となり、その年のオフにFAで大リーグ・ヤンキースへ移籍した。
今季5年ぶりにDeNAに復帰した筒香嘉智は、16年に44本塁打で本塁打王となり、19年オフにポスティングシステムを利用して大リーグ・レイズへ移籍。メジャー挑戦前最後のシーズンとなった19年はそれまで打ってきた4番や3番だけでなく、2番で35試合に出場。タイトルの獲得とはならなかったが、打率.272、29本塁打、79打点で、14年から6年連続20本塁打をマークした。
ちなみに大谷翔平(ドジャース)がメジャーで2度本塁打王になっているが、日本時代は本塁打王になったことはない。日本で本塁打王のタイトルを獲得した選手が、メジャーに挑戦した例は過去に2つ。日本最終年の可能性が高い来季、村上はどんな成績を残すだろうかーー。