楽天・茂木栄五郎

 楽天からFA宣言した茂木栄五郎が5日、ヤクルトへ移籍した。

 茂木は早稲田大から15年ドラフト3位で楽天に入団。1年目の16年から規定打席に到達し、打率.278、7本塁打、40打点をマーク。2年目の17年には恐怖の1番打者として、17本塁打を放った。19年には141試合に出場して、打率.282、13本塁打、55打点、21年にも120試合に出場して打率.259、14本塁打、53打点の成績を残したが、近年は故障や打撃不振などで出場機会が減少。今季は主に代打として、46試合に出場し打率.265、1本塁打、8打点だった。

 近年は楽天から他球団に移籍した選手が多い。16年ドラフト5位で楽天に入団した森原康平は19年に64試合に登板し、22年途中にトレードでDeNAへ移籍。移籍2年目の昨季46試合に登板し2勝1敗10ホールド17セーブ、防御率2.32をマークすると、今季は守護神として58試合に登板し2勝6敗29セーブ、防御率2.41、26年ぶりにDeNAが日本一を達成した瞬間にはマウンドに上がっていた。

 16年ドラフト9位で楽天に入団した高梨雄平は楽天時代に3年連続40試合以上に登板し、20年途中に巨人に移籍すると、同年44試合に登板して1勝1敗21ホールド2セーブ、防御率1.93でリーグ優勝に貢献。今季も51試合に登板して4勝3敗25ホールド、防御率2.04で4年ぶりのリーグ優勝した巨人のブルペンを支えた。

 現役ドラフトで22年オフに巨人へ移籍したオコエ瑠偉は、15年ドラフト1位で入団した楽天では伸び悩んだが、移籍先の巨人で今季、自己最多の68試合に出場して、打率.261、3本塁打、13打点とレギュラーを掴んだわけではないが、貴重な右の外野手として良い働きを見せた。

 13年ドラフト9位で楽天に入団し、楽天でプレーした6年間で15試合登板だった今野龍太は、ヤクルトに移籍した20年以降、21年にシーズン自己最多の64試合、7勝1敗28ホールド、防御率2.76、翌22年も51試合1勝2敗16ホールド1セーブ、防御率3.72とリーグ連覇に貢献。今季は6試合の登板に止まったが、ヤクルト移籍後素晴らしい活躍を見せている。

 19年オフに鈴木大地のFA移籍の人的補償で加入した小野郁もそうだ。小野は楽天在籍中はシーズン自己最多登板が13試合だったが、ロッテに移籍後3年連続で40試合以上に登板し、22年には自身初となるオールスターゲームに出場。近年は右肘を手術した影響で悔しい結果に終わったが、移籍先のロッテで躍動している。

 森原、高梨のように楽天で活躍し復活したケースや、楽天で出番に恵まれなかった若手が活躍することが多い。茂木も新天地で躍動することができるだろうか。