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日本野球機構(NPB)は12月9日に2024年度の現役ドラフトを開催する。同制度は各球団2人以上の対象選手を選出し、必ず1人以上指名する見込み。移籍の活性化により、出場機会に恵まれていない選手の新天地での活躍が期待される。今回は今年の現役ドラフトで特に注目したい阪神タイガースの選手を紹介する。
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榮枝裕貴
・投打:右投右打
・身長/体重:180cm/85kg
・生年月日:1998年5月16日
・経歴:高知高 - 立命館大
・ドラフト:2020年ドラフト4位
チーム編成の兼ね合いもあり、一軍での出場機会が限られている榮枝裕貴。現役ドラフトでの移籍も十分に考えられる。
立命館大から2020年ドラフト4位で阪神タイガースに入団。ルーキーイヤーは度重なる故障で一軍出場なしに終わり、翌2022年に一軍デビューを果たしたが、わずか1試合の出場にとどまった。
一軍では梅野隆太郎と坂本誠志郎の捕手2人体制が敷かれ、プロ入り後は長らくファームが主戦場に。昨季は2試合、今季は1試合の一軍出場とチャンスに恵まれずにいる。
さらに、今年のドラフト会議で町田隼乙(埼玉武蔵ヒートベアーズ)が4位指名を受け、新たな捕手が加入。来季はより厳しい立場に置かれ、余剰戦力になる可能性がある。
一方、今季は二軍で82試合に出場し、打率.274、3本塁打、32打点、14盗塁の好成績を残している。
捕手の枚数が不足している球団であれば、出場機会の増加が期待できそうだ。
熊谷敬宥
・投打:右投右打
・身長/体重:175cm/68kg
・生年月日:1995年11月10日
・経歴:仙台育英高 - 立教大
・ドラフト:2017年ドラフト3位
今季は、代走要員としてシーズンを通して一軍に帯同したものの、32試合の出場に終わった熊谷敬宥。他球団であれば、もう少し出番を得られる可能性がありそうだ。
仙台育英高、立教大を経て、2017年ドラフト3位で阪神タイガースに入団。ルーキーイヤーにはウエスタン・リーグで23盗塁を記録するなど、持ち前の俊足を武器に頭角を現した。
2021年には本職の内野に加えて外野もこなし、一軍で自己最多の73試合に出場。翌2022年は63試合の出場で7盗塁をマークし、代走のスペシャリストとして存在感を示した。
しかし、昨季は26試合と出場機会が減少。今季も開幕から一軍メンバーに名を連ねたが、32試合と出番が限られた。
また、同様の役割をこなす植田海は59試合に出場しており、やや厳しい立場に置かれている。
俊足という一芸を持つだけに、現役ドラフトの対象となれば、面白い存在となるだろう。
豊田寛
・投打:右投右打
・身長/体重:178cm/88kg
・生年月日:1997年4月28日
・経歴:東海大相模高 - 国際武道大 - 日立製作所
・ドラフト:2021年ドラフト6位
二軍では2年連続で安定した成績を収めているが、なかなか一軍での出番がない豊田寛。チームでは外野手が飽和状態のため、現役ドラフトの対象にもなり得るだろう。
日立製作所から2021年ドラフト6位で阪神タイガースに入団。即戦力として期待を受けたが、ルーキーイヤーは5試合の一軍出場にとどまり、7打数ノーヒットに終わった。
翌2023年は二軍で93試合に出場し、打率.271、2本塁打、17打点とまずまずの数字を残したが、一軍出場がないままシーズン終了。
そんな中、プロ3年目の今季は、6月に一軍昇格。同13日のオリックス戦ではフェンス直撃の二塁打を含む2安打を放ち、アピールに成功した。
しかし、その後もスタメン起用される機会があったが、一軍定着には至らず。11試合の出場で打率.211(19打数4安打)と寂しい数字が並んだ。
それでも、二軍では90試合に出場し、打率.294、2本塁打、41打点、出塁率.362の好成績をマーク。
チームでは森下翔太や井上広大などの若手外野手が台頭しているだけに、他球団移籍となれば、出場機会の増加が期待できそうだ。
浜地真澄
・投打:右投右打
・身長/体重:185cm/88kg
・生年月日:1998年5月25日
・経歴:福岡大大濠高
・ドラフト:2016年ドラフト4位
2022年には勝ちパターンの一角を担い、52試合に登板した浜地真澄。ここ2年間は不本意なシーズンを過ごしているが、現役ドラフトの対象となれば、注目の存在となりそうだ。
福岡大大濠高から2016年ドラフト4位で阪神タイガースに入団。高卒3年目の2019年に一軍デビューを果たした。
2022年にはリリーフとして大きく飛躍。同年は自己最多の52試合に登板し、22ホールドポイント(1勝3敗21ホールド)、防御率1.14と抜群の安定感を見せた。
しかし、昨季は30試合の登板で防御率5.86と成績が急降下。今季は18試合に登板し、防御率2.11を記録したが、ビハインドでの登板がメインだった。
現在26歳と若く、現役ドラフトでの移籍はもったいないという声もあるが、過去2年は陽川尚将(元:西武)、馬場皐輔(現:巨人)と一軍で実績のある選手を放出。
引き換えに大竹耕太郎、漆原大晟の獲得に成功しており、2024年も実績のある選手を選択する可能性は十分にあり得るだろう。
小野寺暖
・投打:右投右打
・身長/体重:183cm/83kg
・生年月日:1998年3月17日
・経歴:京都翔英高 - 大阪商業大
・ドラフト:2019年育成選手ドラフト1位
熾烈な外野手争いの中、なかなか出番を得られずにいる小野寺暖。現役ドラフトの対象となれば、多くの球団が興味を示しそうだ。
大阪商業大から2019年育成選手ドラフト1位で阪神タイガースに入団。早くから二軍でアピールを続け、プロ2年目の2021年4月に支配下契約を奪取した。
一軍では打率1割台に終わるシーズンが続いたが、昨季は自己最多の43試合に出場し、打率.347、11打点の好成績をマークした。
さらなる飛躍が期待された今季は、開幕一軍の座を奪取。3月31日の巨人戦では代打でヒットを放ち、幸先の良いスタートを切った。
しかし、6月に左手首靱帯損傷で長期離脱した影響もあり、一軍では25試合出場で打率.148と不本意な結果に。さらに、森下翔太や前川右京などの若手外野手が台頭しており、立場が危うくなっている。
それでも、小野寺自身も現在26歳と若く、まだ老け込む年齢ではない。昨季は一軍で高いパフォーマンスを見せており、移籍を機に出番を得ることができれば、レギュラー級の活躍を見せる可能性もありそうだ。
長坂拳弥
・投打:右投右打
・身長/体重:173cm/80kg
・生年月日:1994年4月28日
・経歴:高崎健康福祉大高崎高 – 東北福祉大
・ドラフト:2016年ドラフト7位
チーム事情もあり、思うように出場機会を得られていない長坂拳弥。現役ドラフトの対象となり得る1人といえるだろう。
高崎健康福祉大高崎高、東北福祉大を経て、2016年ドラフト7位で阪神タイガースに入団。ルーキーイヤーに一軍デビューを飾った。
プロ2年目には初めてスタメンマスクを被り、プロ初安打も記録。翌2019年にはプロ初本塁打も放った。
しかし、その後も梅野隆太郎、坂本誠志郎の壁は破れず。ファーム暮らしも多く、一軍では3番手捕手として出場機会は限られていた。
2022年は、5月に正捕手格の梅野が離脱したことを受けて一軍昇格。同年はスタメン起用も増加し、自己最多の27試合に出場したが、梅野が復帰した7月以降は再び出番を減らした。
今季はわずか5試合の一軍出場に終わった長坂。現役ドラフトで捕手層の薄い球団へ移籍となれば、レギュラー奪取のチャンスも増えてくるだろう。
【了】