スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。
今回の放送では、リスナーから届いたさまざまな相談に、江原がアドバイスを送りました。
<リスナーからの相談>
昨日、妻の余命が1ヵ月と宣告されました。昨年の5月に子宮がんと診断され、ステージ4Bの末期がんです。これまで妻は一度も、つらいとか、悲しいとか、泣き言を一言も言わず治療を続けてきました。きつい抗がん剤に耐え治療を続けてきました。私なら耐えられません。
妻は精神的にものすごく強く、笑顔が素敵な人です。入院している今でさえ、看護師さんに「ありがとう」と、笑顔を欠かしません。一番つらい人間が、一番笑顔で接している。不思議なことに入院中の妻に会いに行くたびに、逆に妻からパワーと勇気をもらっています。妻の愛情を感じています。
しかし私は、このような妻の素晴らしさに何も気づかず過ごしてきました。がんと分かってからも、何ひとつ妻の支えになっていなかったと、今になって悔やんでいます。今になって妻の素晴らしさに気づくなんて本当に情けないです。
人には決められた寿命があると分かっています。妻の役目があることも分かっています。しかし、この状況を受け入れることができず、私自身はもがいています。もっともっと妻と一緒に生きていきたい。もっと2人でやりたいことが、たくさんあります。
これから妻が少しでも幸せを感じ、不安がなくなり、穏やかな毎日を暮らせるように……と思いながら望みは最後まで捨てず、良くなることだけを祈って毎日を過ごしています。江原さんからアドバイスをいただけたら、支えにしたいと思います。
<江原からの回答>
江原:人生とは「どれだけ長く生きたか?」ではなく、「どれだけ思いを込めたか?」が大事です。スピリチュアルというのは、物量ではかれないことです。そう考えると、こう思える夫婦というところに宝があるように思います。
現世というのは「もういいよ。あなたは現世にいる必要がないよ」という方にお迎えが来ます。良い人は早く亡くなると言うでしょう。ですから、やっぱり相談者さんの奥さまのように、それだけ立派な人は早くお迎えが来てしまうのでしょう。
長生きしている人たちはみんな悪い人だと言っているわけではありません。しかし、みんなそれぞれ顔かたちが違うように、人生の学び方も違うと思うんです。旅行もロングステイの旅が絶対に素敵か? というと、そうでもないですよね。短くても充実していて「この旅、良かった~!」と思える旅行もあります。大きな視点を持つことが大事です。
私の母は、42歳でこの世を去りました。今の自分の年齢から考えると、ずいぶんと若い時分に亡くなったな……と思うんです。そんな母も笑顔が絶えず、病院でもどこでも、いつでも「ありがとう」を欠かしませんでした。最期までそうでしたよ。逆に言うと、残された者としては、本当に幸せな母しか知らないんですよ。いろいろな苦労はしてきたと思います。ただ、私は立派な母の姿しか知らない。
相談者さんの奥さまもそうです。立派な方です。「これから何をして過ごしていけばいいか」とのことですが、とにかく向き合っていくことですよ。一分一秒を惜しんで、大事に過ごすことだと思うんですよ。これが宝です。
そして、私だから申し上げますけれど、奥さまとはまた会えます。先に逝った人は、あとからやって来る相談者さんのことを迎えに来てくれます。そのときに「あんた、何やってたの?」なんて言われないように、生きていかないといけませんね。それが、夫としての務めだと私は思います。どうぞ、永遠に愛し合っていってください。
●江原啓之 今夜の格言
「幸せとは、“どれだけ得たか?”ではなく“どれだけ込めたか?”ということです」
<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子