山陽電気鉄道は5日、ダイヤ改正を2025年2月22日に実施すると発表した。別府駅が新たに直通特急および特急の停車駅となるほか、平日早朝に下り特急1本の運転区間を延長し、西代駅始発の列車を設定。平日・土休日の深夜時間帯に列車の増発と延長運転も行う。

  • 阪神電気鉄道の大阪梅田駅から、山陽電気鉄道の山陽姫路駅まで運転される直通特急。2月22日から停車駅に別府駅が加わる

別府(べふ)駅は加古川市南部の玄関口として多くの住民らに利用され、多数の企業や大型商業施設も立地する。1日乗降人員は約8,000人(2023年実績)とされ、山陽電気鉄道で6番目に乗降客数の多い駅だという。混雑緩和等を目的に、別府駅でホーム改良工事(順調に進捗すれば2025年早々に工事が完了する見込み)も進められ、6両編成の列車が停車できるよう延伸する予定となっている。

山陽電気鉄道は2月22日始発から全線でダイヤ改正を実施。同日以降、別府駅は終日にわたり直通特急・特急・S特急の停車する駅となる。これにともない、上りは山陽姫路駅から約8分短縮、山陽明石駅まで約6分短縮。下りは山陽明石駅から約4分短縮、山陽姫路駅まで約10分短縮される。主要駅からの所要時分を短縮することで、加古川市南部地域の住民らに加え、加古川臨海地区の工場地帯等への通勤においても利便性が向上するとのこと。

今回のダイヤ改正で、平日朝夕に特急・S特急などの時刻・行先変更も実施。平日早朝、東二見駅を5時台に発車する山陽姫路行の特急3本のうち、東二見駅5時59分発・山陽姫路駅6時23分着の特急を西代駅5時33分発・山陽姫路駅6時26分着に変更。西代駅始発として運転区間を延長することにより、早朝時間帯における須磨・垂水・明石地区から高砂・姫路方面への速達化を図る。

平日朝ラッシュ時間帯、東須磨駅を6~7時台に発車し、霞ヶ丘駅で普通からS特急に種別変更する高砂行の下り3本について、各列車とも時刻を13分繰り上げる。東須磨駅の発車時刻は現行の同駅6時51分発・7時4分発・7時17分発から、ダイヤ改正で同駅6時38分発・6時51分発・7時4分発に。普通として霞ヶ丘駅に到着した後、直通特急の通過を待ってS特急に変更する運用を継続するため、ダイヤ改正後も引き続き乗換えなしでそのまま乗車できる。

平日夕ラッシュ時間帯、高砂駅を16~17時台に発車し、神戸方面へ運転される上りS特急3本は、ダイヤ改正で始発駅を山陽姫路駅に変更し、運転区間を延長。山陽姫路駅16時32分発・16時48分発・17時4分発とされ、高砂駅から先は現行ダイヤより10分前後繰り下げての運転となる。

深夜24時台に山陽明石発東二見行、山陽姫路発飾磨行を新設

深夜時間帯は平日・土休日ともに一部区間で列車を増発し、列車の運転間隔を改善する。下りは山陽明石駅を24時4分に発車する東二見行の普通を新設し、山陽明石駅でS特急の最終列車(新開地発飾磨行)と接続することで、山陽明石~東二見間のS特急通過駅へ帰宅する利用者の利便性向上を図る。22~23時台に阪急電鉄の神戸三宮駅から運転される飾磨行の普通(飾磨駅23時57分着)は、ダイヤ改正に合わせて山陽姫路行に変更し、運転区間を延長する。

上りは22~23時台に山陽姫路駅から運転される東二見行の普通を山陽明石行(東二見駅23時27分発)に変更し、運転区間を延長するほか、山陽姫路駅を24時9分に発車する飾磨行の普通を新設。これに続く山陽姫路発飾磨行の最終列車(普通)は発車時刻を4分繰り下げ、山陽姫路駅24時28分発とする。なお、他にも利用状況等に応じて運転本数・運転区間・発着時刻など見直すとのこと。