今の時代「AI」の利活用は業務効率化に必須! 株式会社MIXI 取締役 上級執行役員が言及
笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「DIGITAL VORN Future Pix」(毎週土曜 20:00~20:30)。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。11月30日(土)の放送は、11月1日(金)に開催された「DIGITAL VORN Conference 2024」での公開収録の模様をお届け。ゲストに株式会社MIXI 取締役 上級執行役員の村瀨龍馬(むらせ・たつま)さんをお迎えして、AI活用や仕事との向き合い方について話を伺いました。

(左から)笹川友里、村瀨龍馬さん

村瀨さんは、2005年に株式会社イー・マーキュリー(現:株式会社MIXI)に入社し、SNS「mixi」の開発に携わります。2009年に退職後、ゲーム会社などを経て2013年に再入社し、主にゲームアプリ「モンスターストライク」の開発業務に従事。2016年にXFLAG開発本部 本部長に就任し、XFLAGのエンジニア全体を統括。その後、2018年4月に執行役員CTOに、2019年6月に取締役執行役員CTOに就任し、2023年4月より取締役 上級執行役員を務めています。

◆事業の軸は“コミュニケーション”

株式会社MIXIは、2000年代に大流行したSNS「mixi」やゲームアプリ「モンスターストライク」、子どもの写真・動画共有アプリ「家族アルバム みてね」などさまざまな事業を展開。また、JリーグのFC東京、B.LEAGUEの千葉ジェッツなどのプロスポーツチーム経営をおこなっています。

村瀨さんは、これら一連の事業の共通項として“コミュニケーション”を挙げ、「ゲームのスマホ移行期は、休み時間にみんなで集まってワイワイ遊べるものがなかった。そこで、我々がそういうものを提供し、もっと人と人がつながればサービスも広がっていくし、いい体験ができるコミュニケーションの場が作れるんじゃないか、という仮説を持って(ものづくりに)取り組みました。すべてにおいて“コミュニケーション”を軸として、ゲームやスポーツ、ライフスタイルのサービスを提供しながら“心もつながる場”をつくろうと必死にやっている会社です」と説明します。

また、「ウチは周りからはゲーム会社と言われたりもしますが、我々は一貫して“コミュニケーション屋”と言っています。みんなにしゃべりたくなる製品、2人以上が一緒にいるときに使うアプリやゲーム、サービスがウチの会社の製品だったらいいなと思いながらものづくりをしています」と補足します。

◆人生が変わった“気付き”

SNS「mixi」は、2004年にサービススタート。村瀨さんはその翌年に入社しましたが、当時は既に60〜70万人程度のユーザーがいたそうで、「(mixiの)エンジニアは私で3人目だったんですけど、ちょうど伸び始める直前に入って急に(ユーザー数が)伸びたので、日夜ヒーヒー言いながら働いていました」と回顧。

それから2009年に株式会社MIXIを退社した村瀨さんは、その後に取締役として入ったゲーム会社で転機があったと言います。

「そこの社長がプログラミング、経営、法務・財務など全部できる人で、その人と仕事をしているときに“プログラミングで劣っている僕は、どうすれば会社を伸ばすことができるだろう”と考えた結果、“一刻も早く彼と同等に話せるようにならないといけない”と思って勉強したんです。でも、それ以上に人と接するコミュニケーションを取らないといけない、もっと円滑に組織を回さなければならないと感じて、“いろいろな人や文化に触れないと……”って思ったんです」と語ります。

その後、2013年に再入社した際は、「1回目のときも全然していなかったわけじゃないんですけど、プログラミング以外のことでもコミットして進めたり、もっとやるべきことがあったなと。なので、2回目は“なんでも全部やってやろう!”という気持ちで帰ってきました。恩返しみたいなものですね」と力を込めます。

すると、意識を変えたことで“自分自身が慢心していた”ということに気づけたと言い、「学び、変化し続けることの重要性を若いうちに気づけたことは良かったし、勉強は好きじゃなかったけど、(気づきを経て)すごく楽しくなってきたので、人生が変わった出来事だったと思います」と振り返ります。

◆AIに人間の仕事が奪われることはない!

続いて、村瀨さんが現在どんな仕事をしているのかを伺うと、「テクノロジー、デザイン、セキュリティ担当の上級執行役員をしているんですけど、私の確固たるミッションは“ものづくりを推進すること”で、会社(の業績)を伸ばすために何でもやっています。直近のミッションでいうと“AIの社内浸透”があります」と回答。

現代は、あらゆる場面でAIの利活用が求められていますが、現実問題として“どう使えばいいのか分からない”という人もいます。そこで株式会社MIXIでは現在、AIに関する教育、トレーニングをおこなうとともに、AIによって変わる未来の姿を提示し、AIの重要性を社内に浸透させているそうです。

一方、世間では“AIによって人間の仕事が奪われるのではないか”と危惧する声もありますが、「仕事が奪われるわけではないですし、むしろAIを活用することで多くのメリットがあります。例えば(AIを駆使して)自分の仕事を早く終わらせることができて、1分間の仕事で8時間分の給料がもらえるのであればハッピーじゃないですか」と村瀨さん。

さらに、“今ならAIを利活用した第一人者のポジションにもなれる”との野望も明かし、「だったら、この変化を楽しんでやったもん勝ち! みたいなところがあるので、そこは社内にも浸透させています。そもそも、ウチは完全オンラインで仕事ができる体制が整っているなど、デジタル的な部分での拒否感がまったくないのも良いところなので、そういう意味では、そんなに嫌悪感なく(AIが)使われているのかなと思います」と話していました。

次回12月7日(土)の放送も引き続き、株式会社MIXI 取締役 上級執行役員の村瀨龍馬さんを迎え実施した「DIGITAL VORN Conference 2024」公開収録の模様をお届けします。MIXIのカルチャーや村瀨さんが思い描く近未来についてなど、貴重な話が聴けるかも!?

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<番組概要>

番組名:DIGITAL VORN Future Pix

放送日時:毎週土曜 20:00~20:30

パーソナリティ:笹川友里

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/