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日本野球機構(NPB)は、12月9日に2024年度の現役ドラフトを開催する。同制度は各球団2人以上の対象選手を選出し、必ず1人以上指名する見込み。移籍の活性化により、出場機会に恵まれていない選手の新天地での活躍が期待される。ここでは、今年の現役ドラフト候補になり得る中日ドラゴンズの選手を紹介する。
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龍空
投打:右投左打
身長/体重:180cm/77kg
生年月日:2002年12月30日
経歴:近江高
ドラフト:2020年ドラフト3位
ここ2年、不完全燃焼のシーズンとなっているのが、来季で高卒5年目を迎える龍空だ。
近江高では1年夏、2年夏に甲子園出場。高校通算30本塁打のパンチ力に加えて、華麗な守備・走塁面でも聖地を沸かせた。
ドラフト会議では中日ドラゴンズから3位指名を受け、将来の正遊撃手として大きな期待を受けた。
高卒2年目の2022年には、一軍で62試合に出場。7月から遊撃のポジションに定着し、打率.248、12打点をマークした。
さらに、2023年は114試合に出場。レギュラー格となった一方で、打率.187、1本塁打と低調な打撃成績に終わった。
今季は開幕からファーム生活が続き、6月に一軍初昇格。だが、シーズンで放ったヒットはわずか7本にとどまり、存在感を示せなかった。
チームでは、遊撃で村松開人、二塁で田中幹也がレギュラーを確保しつつあり、龍空はポジション争いに遅れを取る形となっている。
一軍で出場機会に恵まれないと判断されれば、現役ドラフトの対象となる可能性もゼロではないだろう。
樋口正修
投打:右投左打
身長/体重:177cm/75kg
生年月日:1998年11月17日
経歴:北本高 - 駿河台大 - BC・埼玉
ドラフト:2022年育成選手ドラフト3位
スピード感溢れるプレーが持ち味の樋口正修。ただ、現状のままではレギュラー奪取は難しい立場だ。
樋口は北本高、駿河台大を経て、独立リーグの埼玉武蔵ヒートベアーズに入団。持ち味の俊足巧打で猛アピールし、2022年育成ドラフト3位で中日ドラゴンズから指名を受けた。
プロ1年目の昨季は、ファームで104試合出場と多くの出場機会を得たが、打率.203、13打点、8盗塁とバッティング面では苦しんだ。
それでも、7月末に支配下契約を奪取。一軍では主に代走や守備固めとして7試合に出場した。
今季はファームで92試合に出場し、打率.267、1本塁打、10打点、21盗塁と成績が大きく向上。ただ、一軍出場はわずか6試合と、出場増には至らなかった。
打撃に課題を抱えるチーム事情があるだけに、生き残るためにはバッティングの向上が必須となってくるだろう。
森博人
投打:右投右打
身長/体重:177cm/84kg
生年月日:1998年5月25日
経歴:豊川高 - 日本体育大
ドラフト:2020年ドラフト2位
今季も一軍復帰を果たせなかった森博人は、チーム事情を考えると現役ドラフトの対象になり得る選手だ。
日本体育大では、4年秋にリーグ最高殊勲選手を受賞。最速150キロ超の本格派右腕として注目され、ドラフト2位で中日ドラゴンズに入団した。
ルーキーイヤーから一軍で10試合に登板し、防御率3.00をマーク。12回を投げて9四球と制球面に課題が残ったが、将来を嘱望されていた。
2022年はさらに出番を増やし、30試合登板で防御率2.67をマーク。特に後半戦で抜群の成績を収め、翌年以降のさらなる飛躍が期待された。
しかし、昨季はファームで33試合登板、防御率5.73と低迷。プロ3年目にして初の一軍登板ゼロに終わり、悔しいシーズンとなった。
さらに今季は、開幕前に右肘尺側側副靱帯損傷の診断を受け、出遅れる事態に。ファームでは24試合のリリーフ登板で防御率2.16の成績を残すも、2年続けて一軍登板なしに終わった。
清水達也や松山晋也など、リリーフ陣が強力なチームなだけに、現役ドラフトの対象になってもおかしくないだろう。
石垣雅海
投打:右投右打
身長/体重:181cm/88kg
生年月日:1998年9月21日
経歴:酒田南高
ドラフト:2016年ドラフト3位
プロ8年目を迎えた石垣雅海。立場が苦しい選手の1人といえるだろう。
酒田南高では1年時からレギュラーを獲得し、早くから主軸打者としてチームを牽引。高校通算37本塁打という実績を引っ提げ、ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団した。
和製大砲としての活躍を望まれる中、プロ2年目の2018年にフレッシュオールスターゲームでMVPを受賞。また、2020年には一軍でプロ初アーチを記録し、徐々に頭角を現していた。
プロ6年目の2022年には、一軍で50試合に出場。打率.162(68打数11安打)ながらも3本塁打を放つなど、持ち前のパンチ力を示した。
しかし、2023年は22試合の一軍出場にとどまり、打率.087(23打数2安打)と低迷。ここまで2022年の成績がキャリアハイとなっており、厳しいシーズンが続いている。
今季は5月1日のDeNA戦で一軍初打席を迎えると、幸先良く二塁打をマーク。しかし、勢いに乗ることはできず、9試合の出場で打率.200(10打数2安打)にとどまった。
石垣は内野の複数ポジションを守れるが、田中幹也や福永裕基、村松開人らが台頭。居場所を失いつつあることを踏まえると、現役ドラフトの対象となっても不思議ではないだろう。
鵜飼航丞
投打:右投右打
身長/体重:182cm/100kg
生年月日:1999年5月30日
経歴:中京大中京高 - 駒沢大
ドラフト:2021年ドラフト2位
クリーンアップ候補として将来を嘱望された鵜飼航丞。しかし、ここまでは本領を発揮できていない。
鵜飼は、中京大中京高で高校通算56本塁打を記録。駒沢大では4年時には指名打者部門でベストナインを受賞したほか、大学通算12本塁打を記録した。
ドラフト会議では、和製大砲の育成が急務となっていた中日ドラゴンズから2位で指名され、プロへの一歩を踏み出した。
プロ1年目から開幕一軍入りを果たし、3月30日のDeNA戦でプロ初ホームランを記録。幸先の良いスタートを切った一方、6月には9打席連続三振を喫するなど確実性が大きな課題に挙がった。
最終的な一軍成績は、59試合出場、打率.206、4本塁打、16打点となった。
飛躍を果たしたいプロ2年目だったが、同年は開幕二軍スタート。ファームでは73試合の出場で打率.287をマークしたが、一軍では41試合の出場で打率.143、3本塁打、5打点と苦しい数字になった。
さらに今季は、開幕からファームで打撃の調子が一向に上がらず。9月にようやく今季初昇格を果たしたが、わずか12試合の出場で打率.185、3打点に終わり、プロ入り後初のノーアーチに終わった。
来季こそ悔しさを晴らしたい一方、外野のポジションにはライバルも多く、苦しい立場であるといえるだろう。
濱将乃介
投打:右投左打
身長/体重:181cm/81kg
生年月日:2000年5月3日
経歴:東海大甲府高 - 四国・高知 - 日本海・福井
ドラフト:2022年ドラフト5位
昨季は確かな成長を見せた濱将乃介も、現役ドラフトの対象になる可能性がゼロではないだろう。
確かな成長を見せた濱将乃介も、現役ドラフトの対象となる可能性がありそうだ。
東海大甲府から独立リーグの高知ファイティングドックスに入団した濱。3年間プレーした後、2022年からは福井ネクサスエレファンツで野球を続けた。
バッティングはもちろん走塁面でもアピールを続けた結果、ドラフト5位で中日ドラゴンズから指名を受け、プロ入りを果たした。
独立リーグでのプレー期間が長いだけに、即戦力として期待された濱だが、ルーキーイヤーは足首の故障などもあって一軍出場なし。ファームでは88試合の出場で打率.205、1本塁打、13打点、6盗塁の成績だった。
今季は、内野手から外野手に登録変更。結果的に一軍の舞台には立てなかったが、ファームでは99試合の出場で打率.250、23打点、14盗塁をマーク。大きく成績を向上させた。
しかし、外野のレギュラーには細川成也と岡林勇希が定着。残る1枠をブライト健太や川越誠司などが争うなど、競争率は高い。
内野に目を向けても、村松開人や田中幹也、福永裕基が台頭。徐々に若手野手が成長している状況だ。
濱は覚醒の兆しを見せているが、レギュラー定着には高い壁がある。より一層のアピールが必要となりそうだ。
【了】