◆50代で老後破産を防ぐポイントとは?
50代になると、子どもは独立していきます。支出が減り、生活は落ち着いてきます。その一方で、今後得られる収入も、ある程度予想ができてしまうのではないでしょうか。50代を迎えたら、今まで以上に計画的にお金を使うことが大事になります。
退職後は収入が限られます。無計画なままお金を使っていると、老後破産してしまう可能性があります。破産を防止するためにも「キャッシュフロー表」を作り、自分の収支がこれからどうなるのかを、シミュレーションしておくことが大切です。
◆まずはライフイベント表を作ってみる
50代は仕事やプライベートについても、どのようになるのか、どのようにしたいのかがおおむね見えてくる頃合いです。
キャッシュフロー表でシミュレーションする前に取り組んでほしいのが、これからの「ライフイベント表」を作ることです。
ライフイベント表を作ると、人生のイベントを把握することに役立ちます。ライフイベントというと大げさに聞こえるかもしれませんが、いつ、どこに旅行をする、子どもの結婚資金を援助する、マイホームを住み替えるなどの希望するイベントを書きだし、そのイベントにかかる費用を把握しておきます。
いつ、何に、いくらくらいのお金が必要なのかが分かれば、シミュレーションする際に、より自分の希望に沿ったキャッシュフローを作ることができるようになります。
50代は「最後の貯め時」でもあります。退職までの間にがんばって働き、老後に使うための貯金を積み上げておくことが大事です。
◆少なくとも男性85歳まで、女性90歳までのキャッシュフローを把握する
キャッシュフロー表は自分で作成しても、各社サイトにある表に入力してもOKですが、おすすめは日本FP協会のサイトです。誰でも無料でダウンロードできます。「家計のキャッシュフロー表」と書かれているものをクリックしてください。
エクセル版をダウンロードしたら、あとはデータを入力していくだけです。20年後までのキャッシュフローの状態が分かりますよ。好きなようにカスタマイズしてみましょう。
50代で作成するときには、余裕を持って男性なら85歳まで、女性なら90歳までのお金の流れを把握しておいた方がよいでしょう。
いくらキャッシュフロー表を作成しても、人生にアクシデントはつきものです。定期的に見直しをし、シミュレーションし直す、お金の支出タイミングを見直すことも必要です。
文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
文=飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)