電通デジタルとNPO法人八王子視覚障害者福祉協会は12月20日より、視覚障害者とともに全身でアート作品を体感できるイベント「ENTOUCHABLE MUSEUM -超さわれる美術館-」を開催する。
「ENTOUCHABLE MUSEUM -超さわれる美術館-」は、東京大学大学院新領域創成科学研究科篠田・牧野研究室が開発した、何も装着していない人体表面に触覚を提示することができる最先端のハプティクス技術を活用し、触ったり聞いたりしてアートを全身で体感できる不思議な美術館。
日本における視覚障害の身体障害者手帳所持者数は約27.3万人(厚生労働省調べ)。このような状況を受け、視覚だけでなく、身体全体でアートを楽しむ新しい方法を提案するべく、今回の企画が実現したという。
展示される作品は、超音波ハプティクス技術を用いた『握手ができる「モナリザ」』と、音声触覚変換デバイスを活用した『風と雷を感じられる「風神雷神図屏風」』、『戦いの音や登場人物の声などを感じられる「関ケ原合戦図屏風」』、『水が流れる様子や草木の揺れを表現する「下野黒髪山きりふりの滝」』、『絵画上の出来事を感じられる「グランド・ジャット島の日曜日の午後」』という、世界の有名絵画5作品。
全作品において、触覚と聴覚による体験拡張により、体験者同士の対話を促進し、視覚による鑑賞体験だけでは気がつかないような作品要素の発見につなげることで、視覚障害者だけでなく、誰もがよりアートの世界観に接触・没入・感動できることを目指すという。
開催日時は12月20日(15時~19時)、21日(12時~19時)、22日(12時~17時)の3日間。東京ミッドタウン日比谷6階「BASE Q HALL 1」(東京都千代田区)にて開催される。