リクルートが運営するニュースサイト「SUUMOジャーナル(スーモジャーナル)」は、「JR中央線 中古マンション価格相場が安い駅ランキング」を発表した。調査対象は、SUUMOに掲載されている中央線沿線の駅(掲載物件が20件以上ある駅のみ)で、駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数40年未満、敷地権利は所有権のみ、カップル・ファミリー向け、専有面積50平米以上80平米未満の物件であった。なお、データ抽出期間は2024年4月~2024年9月で、物件相場は期間内でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出したとのこと。
最も価格相場が安かったのは、八王子市に位置する「西八王子駅」の2798万円であった。周辺には住宅街が広がり、高校も複数あるため、通学客にも利用されているとのこと。また、ショッピングセンターや約100店舗が立ち並ぶ商店街があり、買い物や食事には困らない環境だそう。新宿駅まで約55分、東京駅まで約1時間10分で到着でき、1駅隣の高尾駅に行けば豊かな自然とふれあうことも可能とのこと。暮らしやすい環境ながら、高尾駅とは逆方面に1駅目の「八王子駅」(3位・価格相場4180万円)よりも価格相場は1300万円以上も低く、「西八王子駅」は”いいとこ取り”の狙い目の街と言えるという。
2位は日野市に位置する「豊田駅」で、価格相場は3980万円。平日7時台には東京方面への快速が15本も運転され、そのうち2本は豊田駅始発なので着席しやすいという利点もあるという。周辺には約130店の専門店がそろう商業施設や「黒川清流公園」があり、住宅街でありながら自然に親しめるのも魅力とのこと。大型マンションの建築や、道路などを整備する区画整理事業が進行中で、今後もさらなる発展が期待できるという。
3位は、1位「西八王子駅」と2位「豊田駅」にはさまれた「八王子駅」で、価格相場は4180万円。川越方面に向かうJR八高線と町田・横浜方面に向かうJR横浜線も乗り入れているほか、徒歩5分ほどの場所には京王線の京王八王子駅もあるターミナル駅である。周辺には駅ビルをはじめ大型商業施設が数多く、八王子市はもちろん東京多摩地域を代表する市街地としてにぎわっているという。平日朝に東京方面へと運転される通勤特快に乗れば、新宿駅まで3駅(約40分)、東京駅まで7駅(約55分)で到着できるとのこと。
同じ路線内で価格相場の開きは1億円以上! 1駅で1000万円変わることも
トップ3には高尾駅から東京方面に向かって連続する「西八王子駅」(1位)~「八王子駅」(3位)~豊田駅(2位)」の3駅がランクインする結果となった。4位以降も多少は順位を入れ替えつつも、おおむね東京駅に近づくほどに価格相場が上がっていく傾向がみられたとのこと。しかしランキングを見ると、17位「阿佐ヶ谷駅」、19位「吉祥寺駅」、27位「市ヶ谷駅」、28位「千駄ヶ谷駅」の価格相場は両隣の駅よりも1000万円以上も跳ね上がり、13位「大久保駅」と23位「飯田橋駅」の価格相場は両隣の駅よりも1000万円以上低いという結果となった。「価格相場は隣の駅とさほど変わらない」と単純には言えないようだという。両隣との価格相場の開きが大きかった駅のうち、ランキング中で最も相場が高かったのは28位「千駄ヶ谷駅」であった。
渋谷区に位置する「千駄ヶ谷駅」の価格相場は1億6000万円で、最も安かった「西八王子駅」の5.7倍超、価格差は1億3200万円超という結果となった。立地は渋谷区最東端の駅で、すぐ北側に「新宿御苑」、南東側に「東京体育館」や「国立競技場」「明治神宮外苑」が広がり、「国立競技場」の最寄駅として、2019年10月~2020年3月に新しい駅舎やホームの供用が開始された。乗り入れ路線はJR中央線・総武線(各駅停車)のみであるが、新宿駅までは2駅(約4分)で行くことができる。また、1駅隣にありJR山手線も通る代々木駅までは歩いて15分ほどで行けるほか、都営大江戸線・国立競技場駅は徒歩約5分、東京メトロ副都心線・北参道駅は徒歩約10分で、都内の各方面にアクセスしやすい便利な環境であるとのこと。また、駅周辺は大学キャンパスのほか大型施設が多いものの、閑静な雰囲気が漂っているそう。
「SUUMO住みたい街ランキング2024 首都圏版」では、「住みたい沿線ランキング」で前回の4位から3位へと順位を上げたJR中央線。東京駅や新宿駅といった東京を代表する街が沿線に多い人気路線だけあり、朝夕の通勤・通学時間帯は多くの乗客に利用されている。混雑時の乗り心地はいいとは言えないが、快速列車にリクライニングシートを設置したグリーン車サービスの導入が2025年春から本格始動する予定であり、人気も高まりそうだという。