メインストリームを席巻しつつある加熱式たばこは、紙巻きたばこユーザーにとってもいい選択肢となり得るのか。この問いに改めて応えるべく、実際の紙巻きたばこユーザー(筆者)が主な加熱式たばこを片っ端から試していく検証企画。
「glo」のネオスティックで検証した前回に続き、今回はJTが誇る「PloomX」のメビウス計12銘柄にフォーカス!
「PloomX」メビウス・ディープ・レギュラー・プルーム・エックス用
「芳醇でコクのある、深い味わい」を謳うディープ・レギュラー。いわゆるレギュラータイプの看板的位置づけの銘柄だが、実際に吸ってみた感じは確かにディープ。たばこ葉の香りは確かに芳醇で、特に2口目あたりからしっかりとコク深く、満足感あるキックも感じられる。甘めの香りやロースト香も本格感があって、紙巻きたばこユーザーも満足の一本に仕上がっている。
「PloomX」メビウス・スムース・レギュラー・プルーム・エックス用
前出のディープよりもややライトなスムース・レギュラー。「絶妙なバランスの、まろやかな味わい」と打ち出しているとおり、吸いごたえは強すぎず、弱すぎずといったところか。味わいはなめらかで、ナチュラルなたばこ葉の味わいが吸い初めから吸い終わりまで安定して楽しめるイメージ。まさに「ちょうどいい」を体現したようなバランスタイプである。ライトな紙巻きたばこが好きならこれで十分ではないだろうか。
「PloomX」メビウス・アロマリッチ・レギュラー・プルーム・エックス用
レギュラータイプのラストはアロマリッチ・レギュラー。「贅沢な香りがもたらす、濃厚な味わい」とのことだが、“アロマ”の香りは華やかなフローラルタイプではなく、どちらかというとキャラメル系のまったりした甘さである。吸いごたえはディープ・レギュラーに近い満足感で、高級感を感じる甘さや香ばしさは紙巻きたばこ勢も満足させるだけの説得力がある。
「PloomX」メビウス・ブラック・コールド・メンソール・プルーム・エックス用
ここからはメンソール系。まずはブラック・コールド・メンソールから。「最後まで続く、極冷メンソール」として売り出しているとおり、そのメンソール感はほかの銘柄と比べても圧倒的! フィルターの表面に冷感コーティングなども施されているようだ。吸いごたえそのものは比較的ライトだが、清涼感とミント感は強烈で、ノドがキーンと冷えた感覚を味わえる。天然メンソール100%のクリアな味わいも良い。
「PloomX」メビウス・ミックス・ミント・メンソール・プルーム・エックス用
ブラック・コールド・メンソールも強烈だったが、こちらのミックス・ミント・メンソールも負けず劣らずのインパクト。あの刺すような刺激こそないが、確かな清涼感とハーバルミントの風味、そしてほのかに感じるたばこ葉のキックのバランスが非常に優れている印象。紙巻きたばこ勢の王道メンソール派は十分に楽しめるクオリティである。
「PloomX」メビウス・シャープ・コールド・メンソール・プルームエックス用
ブラック・コールド・メンソールと同じく、強冷メンソールが颯爽と突き抜けていくタイプのシャープ・コールド・メンソール。ただ、ブラック・コールド・メンソールよりも若干苦みのようなものが効いていて、たばことしての吸いごたえではこちらに軍配が上がるか。
「PloomX」メビウス・コールド・メンソール・プルーム・エックス用
「爽やかな、氷冷メンソール」が売りのコールド・メンソール。既出のメンソールタイプと比べると、比較的落ち着いた感じのメンソール感で、たばこらしい喫味も存分に味わえる印象。スーッとした刺激が強すぎないぶん(それでも十分メンソール感はあるが)、程よくドライなすっきり感で余韻も長く楽しめる。
「PloomX」メビウス・ベイズ・オプション・プルームエックス用
ここからはフレーバータイプへと移行。ベイズ・オプションは爽やかな風味が特徴的な洋梨フレーバーで、果実のみずみずしい甘みが口いっぱいに広がる反面、メンソール感は控えめ。どちらかというと甘さやジューシーさを味わうタイプのようだ。カプセルを潰すとさらに強烈な洋梨感が押し寄せてくる。香料で無理やり味付けしたケミカル感はほとんど感じず、最後まで美味しく味わえたが、当然たばこ感は控えめ。それがよし。
「PloomX」メビウス・パープル・オプション・プルームエックス用
ベリーフレーバーが特徴的なパープル・オプション。フレッシュなメンソール感とブルーベリーの甘み、風味のバランスが絶妙。思ったほど強烈なベリー感はないが、その程よさが逆に吸い疲れしなくていい感じかも……と思いきや、カプセルを潰した瞬間にフレッシュなベリー感が炸裂! 吸っていくうちにたばこ派の旨みともよく馴染んでいき、こちらも最後まで飽きずに味わえた。これはフレーバータイプでも結構レベルが高いのでは?
「PloomX」メビウス・レッド・オプション・プルームエックス用
アップルフレーバーが香るレッド・オプション。りんごらしい甘酸っぱさがアクセントだが、酸味よりも甘みのほうが前面にくるパターンで、りんごのフレーバーも押し付けがましくなく、自然で落ち着いた香りでかなり好感度が高い。やはりカプセルを潰すことで一気にジューシーさは増し、りんご感も高まるが、一方で後半はたばこらしい苦みも感じることができるなど、いろんな味わい方を楽しむことができる。
「PloomX」メビウス・マスカットグリーン・オプション・プルームエックス用
フレーバータイプの中でも、特にフルーティーさが際立っていたのがこのマスカットグリーン・オプションだった。メンソール感も比較的強めの設定で、同時にマスカットのフレッシュなフレーバーがナチュラルに押し寄せてくる。カプセルを潰すとよりフルーツ感は強調され、メンソールともきれいに融合。キックはさほどないものの、フレーバータイプとしてかなり高いクオリティに仕上がっている印象だ。
「PloomX」メビウス・イエロー・オプション・プルームエックス用
意外にも唯一の柑橘系フレーバーとなるイエロー・オプション。レモンの皮のようなシトラス感を一口目から感じることができる。こちらの風味もやはりニセモノっぽさが限りなく少なく、ナチュラルに爽やかな柑橘の風味とわずかな甘み、そしてメンソールの清涼感を楽しむことができる。カプセルを潰したあとはさらに酸味がアップし、フレッシュなシトラス香を楽しむことができた。
ラストとなる次回は「IQOS」のテリア、計22銘柄で検証!