京阪電気鉄道は3日、国土交通大臣宛に京阪線・大津線旅客運賃の上限変更認可申請を行ったと発表した。運賃改定の申請に関する補足説明資料の中で、今後のおもなの取組みのひとつに「3000系プレミアムカーの2両化」も挙げられ、2025年秋に実施するとしている。
座席指定の特別車両「プレミアムカー」は2017年8月から導入された。おもに京阪線(出町柳~淀屋橋間)の特急で活躍する8000系の6号車に「プレミアムカー」(既存車両の改造)を組み入れ、横3列(1列+2列)のリクライニングシートで上質な移動空間を提供。2021年1月からサービスを拡大し、3000系の6号車にも「プレミアムカー」(新造車両)を組み入れた。現在は8000系・3000系で運行される京阪線の特急や快速急行などで「プレミアムカー」のサービスを提供している。
同社は運賃改定の申請にあたり、補足説明資料も公開。この中で、利用者サービス向上に向けた今後のおもな取組みとして、「京阪本線連続立体交差事業」「老朽化設備の更新、修繕」「防災対策・保安度の向上」「バリアフリー設備の整備」「淀屋橋駅コンコースリニューアル」などとともに「特別な乗車体験の提供」を挙げ、「上質な移動体験のさらなる提供に向け、2025年秋に3000系プレミアムカーの2両化を実施」と記している。「プレミアムカー」の増備については、京阪ホールディングスが2023年3月に策定した中期経営計画でも事業戦略のひとつに挙げられていた。
一方、補足説明資料の中で、経営合理化に向けた取組みの一環で、大津線(京津線、石山坂本線)や交野線、宇治線で実施しているワンマン運転を拡大し、京阪本線・中之島線の一部区間での実施(2025年秋予定)を検討していることも紹介された。