JR九州は3日、豊肥本線三里木~原水間に設置予定の新駅について、開業時期の見直しを発表した。菊陽町(熊本県)から申し出があり、新駅の開業時期目標を「2029年春以降で、菊陽町が実施する土地区画整理事業進捗と合わせて整備」することとした。
豊肥本線三里木~原水間の新駅設置に関して、JR九州は2023年12月18日付で菊陽町と覚書を締結。開業時期目標を2027年春としていた。新駅は三里木駅から1.3km、原水駅から1.9kmの位置とされ、鉄道施設(ホーム、鉄道線路等)の他に周辺施設(交通広場、交流施設等)の整備も予定している。
菊陽町は半導体企業の集積に伴う今後の経済発展や人口増加に対応するため、豊肥本線の新駅から原水駅までのエリア(約70ヘクタール)において、「(仮称)原水駅周辺土地区画整理事業」として先進的なまちづくりを進める計画としている。「菊陽町が描く将来ビジョン」(現時点での構想イメージ)によれば、新駅の北側一帯を「賑わいエリア」(高層のホテル・マンション、商業施設など)、原水駅の北側一帯を「職住近接エリア」(高層マンションや低層の住宅など)、両エリアに囲まれた一帯を「知の集積エリア」(マルチテナント、サテライトキャンパスなど)にする計画だという。
新駅の開業時期が見直しとなり、当初の計画より約2年遅れる見込みに。JR九州は「引き続き、新駅設置に向けた準備を進めてまいります」と発表している。