日産自動車はこのほど、日産フォーミュラEチームとドライビングシミュレーター技術の世界的リーダーであるDynisma(ダイニスマ)が提携したことを発表した。シーズン12に向けてDynismaの特注新型レーシングシミュレーターの供給を受ける計画だ。

  • 日産フォーミュラEチームとダイニスマのロゴがノーマン・ナトーのマシンの上に配置されているグラフィック

■車両とドライバーの最高のパフォーマンスのために最新のシステムを提供

現在、日産のチームは2024/25 ABB FIAフォーミュラE世界選手権 シーズン11に向けて準備を進めているが、さらにその先のGEN4時代に向けて競争力を高めていく必要がある。シーズン12に向けて、Dynismaの特注新型レーシングシミュレーターの供給を受ける計画だ。

レースの世界においては、実際にサーキット上で走行できる時間は限りがあるため、最先端のシミュレーターは非常に重要な役割を果たす。

  • Dynismaは最新のDynisma DMG-1システムを提供する

イギリスに本拠を置くDynismaのサポートを受けて、ドライバーはレースに向けてより正確でリアルな準備を行うことができ、チームのエンジニアはイベント前にセットアップや技術的な変更をさらに最適化することができる。Dynismaは車両とドライバーの最高のパフォーマンスのために最新のDynisma DMG-1システムを提供する。

  • ドライバーは、レースに向けてより正確でリアルな準備を行うことが可能に

日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクターであるトマソ・ヴォルペ氏は、以下の通りコメントした。

「シミュレーターは、どのフォーミュラEチームにとっても最も重要なツールのひとつであり、最高の技術を導入することが非常に重要です。各レースで実際にサーキットを走る時間は限られているため、ドライバーはそれぞれのレース開催地のサーキットに慣れるために数時間をシミュレーターで過ごします。
Dynisma社はこの分野の世界的リーダーであり、彼らとの提携は必然でした。私たちは2030年までフォーミュラE参戦を表明しており、競争力の強化に取り組んでいます。
パリの新施設への移転はすでに大きなメリットをもたらしており、私たちの次のステップはアップグレードされたシミュレーターを迎えることです」
  • トマソ・ヴォルペ氏

DynismaのCEOであるアシュリー・ウォーン氏は次のように述べている。

「当社の使命は、世界で最も没入感のあるシミュレーターを作成し、最も広いバンド幅と最も低いレイテンシーを提供することです。日産フォーミュラEチームの公式シミュレーターパートナーとなることを大変嬉しく思います。
電動レーシングシリーズはEV技術の頂点であり、革新、精度、適応性が成功の鍵です。この急速に進化するレースにおいて勝利を目指す日産フォーミュラEチームをサポートできることを楽しみにしています」
  • アシュリー・ウォーン氏