DeNA・森敬斗(写真:萩原孝弘)

 DeNAの森敬斗が29日、球団事務所にて契約を更改。「700万アップ」の推定2300万円でサインした。

 高卒5年目の今シーズンはキャリアハイの71試合出場で、ポストシーズンはレギュラーとして定着した。しかし二軍スタートだったこともあり「開幕から最後まで全部試合出れるように頑張りたいなと思っています」と決意。来季は打順には「こだわりないですね。もうチームのため全力を注ぐだけなので、何番でもやることは変わらないかな」としながらも、ポジションには「ショートで」と言い切った。

 昨年オフには「本当に今年が最後のチャンスだなっていうのは正直自分の中でもあったので、ちょっと遅いですけど本当やらなきゃならない、本当にやらないと終わるぞっていうのは自分の中であったので」と取り組みを変えたと告白。「今年始まる時にもうずっと絶対1番練習しようと思ってキャンプ入ってましたし、そういうのが積み重なった中でできることが増えてきたり、 少し自信になって試合に冷静に入れた」と結果につながったと頷いた。

 昨年の自主トレはソフトバンク・近藤健介に師事し打撃改造に着手。その軸を崩さずに「そこと自分の感覚がいいものになってきた感じはありました」と手応えを感じたこともあり、このオフも続けて近藤塾入りし「近藤さんが僕ぐらいの年齢の時に何をして、何を意識してやっていたのか。どういう風に毎日試合に臨んでいたのかとか、打席の中でどういう風なことを考えていたとか。技術のところだけじゃなくて、姿勢だったり心境だったりをちゃんと聞いてみたい」と目を輝かせた。

 そのうえで終盤からの活躍には「バッティングに関してはいいライン、いいスイングの軌道で打席に立てたっていうところ。ボールにしっかり入っていけたっていうのが、打席の中の粘りだったりに繋がってるのかなと思ってて。その結果がヒットになったり、フォアボールっていう形に、ポストシーズンは繋がったのかなと思います」と手応え。続けて「守備はもう少し安定性と、試合の状況を見て、ワンプレーやとっさのプレイの状況判断をもう少しできるようになりたい。あとは盗塁の部分、やっぱり盗塁王を狙えると思っているので、どんどん走って得点に絡んでいきたい」と走攻守すべてにおいてレベルアップを目指すと宣言した。

 覚醒の兆しを見せた期待の高卒ドラ1。来季こそポテンシャルを開花させ、不動のレギュラーを掴み取る。

取材・文・写真:萩原孝弘