フジテレビの動画配信サービス・FODの事業戦略やコンテンツを発表する「FOD SHOWCASE’24」が26日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、FOD事業執行責任者の野村和生氏が、今後の事業展開などを説明した。

  • (左から)遠藤さくら、伊藤健太郎、ピムチャノック・ルーウィーセートパイフーン、リリー・フランキー、斎藤工、寛一郎、三浦透子

    (左から)遠藤さくら、伊藤健太郎、ピムチャノック・ルーウィーセートパイフーン、リリー・フランキー、斎藤工、寛一郎、三浦透子

毎週金曜の映画鑑賞料金が一般1,200円に

有料会員数(FODプレミアム、FODチャンネルfor Prime Video、フジテレビONE・TWO・NEXTsmart、FODポイントコースの総計)が、今年8月に150万人を突破したFOD。22年11月に100万人を突破してから、約1年9カ月で50万人増と、加入ペースが急上昇している。

この背景にあるのは「国内ドラマに強い」(野村氏)こと。そこで、今後の戦略方針として「コンテンツ力のさらなる強化」を掲げ、現在水10ドラマ『全領域異常解決室』で行っている先行配信といった地上波連動のさらなる強化、オリジナル作品へのさらなる注力、ライブ配信コンテンツの強化、コミック(FODマンガ)との連動を推進するとした。

また、海外IP/海外制作スタジオとの共同制作、アジアなど国内外の独占配信作品ラインナップの拡大、FODでんき・各種クレジットカードの連携といったアライアンスの強化も推進。国内メーカーの主要テレビ受像機のリモコンのダイレクトボタンの搭載が進んでおり、「夢は世の中すべてのテレビにFODボタンが付くことを目指していきたい」(野村氏)と意欲を示す。

そんな中、新たに発表されたのが、FODプレミアム会員が毎週金曜日にTOHOシネマズでの映画鑑賞料金(一般)が2,000円から1,200円に割引される「FODフライデイ」(12月20日スタート)。野村氏は「最大のアライアンスが組めたのではないかと思っております」と胸を張る。

コンテンツ強化における新規事業として、縦型ショートドラマアプリ「FOD SHORT」を来年度にリリースすることも発表。「競合はたくさんおりますが、フジテレビの制作力と、FODで培ってきた開発力をかけ合わせて、コンテンツのラインナップとUI/UXの完成形を作りまして、最初から海外への進出も狙っています」と力を込めた。

国内外の配信ラインナップを続々発表

この発表会には、『ペンション・恋は桃色season3』(来年1月配信予定)からリリー・フランキーと斎藤工、『トラックガール2』から乃木坂46の遠藤さくら、『未恋~かくれぼっちたち~』』(来年1月9日配信・放送スタートから伊藤健太郎、『HEART ATTACK』(来年3月配信予定)から寛一郎と三浦透子、『愛と欲望の階段 -The Lady and Her Lovers-』(全21話、26日から毎週火曜16:00配信)からタイのトップ女優ピムチャノック・ルーウィーセートパイフーンと、ドラマのキャスト陣が続々と登壇。

さらに、今年8月3日に行った来日ファンミーティングの東京公演が12月1日から独占配信されるパク・ソジュン、昨年9月に東京・NHKホールで行われたファンミーティングが12月17日から独占配信されるソン・ガン、ドラマ『身代金 狂気の生き残りゲーム』が11月30日から独占配信されるチョン・ジョンソ、BLドラマ『秘密の間柄』が来年2月27日から独占配信されるキム・ジュンソ、チャ・ソンヒョン、チャ・ジョンウ、キム・ホヨンという韓国の人気俳優陣がビデオメッセージを寄せた。

ほかにも、国内外コンテンツの配信ラインナップを発表。人気のお散歩コメディ漫画を新谷ゆづみ主演でドラマ化する『今日のさんぽんた』(来年配信)、現在放送中の土ドラ『バントマン』のスピンオフ『俺たちのヒーロー』(11月30日配信)、8月に公開された『映画 THE3名様Ω~これってフツーに事件じゃね?!~』(12月23日配信)、仲代達矢と演出家・杉田成道氏によるワークショップ『君たちはどう演ずるか?』(来年配信)。

ドイツZDFEとの共同製作ドラマ『THE WINDOW ザ・ウインドウ』(来年春配信)、韓国人気Webtoonを実写化した『告白ができず』(12月1日独占見放題配信)、韓国の愛憎復讐劇『イブの罠』(12月4日レンタル配信)、中国・台湾・シンガポールなどで記録的ヒットとなったドラマ『星漢燦爛(せいかんさんらん)~LOVE LIKE THE GALAXY~』(来年1月2日独占見放題配信)が紹介された。

  • FOD事業執行責任者の野村和生氏