巨人・菅野智之 (C)Kyodo News

 プロ野球の年間表彰式「NPB AWARDS 2024 supported by リポビタンD」が26日に開催され、巨人の菅野智之がセ・リーグのMVPに輝いた。

 菅野は「ああいう形で日本シリーズに行けなかったのは悔いが残るところではありますけど、それも含めた素晴らしい経験をさせていただいたので。野球人生で忘れられない1年になりました」と今季を振り返った。

 巨人は4年ぶりにリーグ優勝したが、DeNAとのファイナルステージに敗れ、日本シリーズ進出とはならなかった。菅野はCSファイナルステージ第2戦に先発し、第6戦にリリーフ登板したがいずれも敗戦投手となった。3勝3敗で迎えた第6戦は2-2の8回から登板し、2イニング目となった9回に牧秀悟に決勝の適時打を浴びた。あの敗戦は来年以降、どんな原動力になっていくのだろうかーー。

 「あの場面を振り返ってみて、投げたボールに悔いはないですし、打たれたのは外角のカットボールでしたけど、 あと10回同じ場面に来ても同じボールが選択すると思います。ただそこは結果であって、自分の中でチームを勝たせてあげられなかったというのは僕自身の責任ですし、申し訳なさっていうのはもちろんあります」。

「ああいう場面で投げさせてもらった経験だとか、後ろを投げるピッチャーの大変さとか、プレッシャーというのを身をもって感じることができたので。もちろんその前からリスペクトはありましたけど、ウチで言えば大勢であったり、ケラーであったりバルドナードであったり。こういう世界で生きている人達というのは、とてつもないプレッシャーの中でやっているんだなと」。

 「おそらくこのまま野球のキャリアを過ごしていたらあれだけの場面を投げることっておそらくなかったと思います。ああいう場面を最後経験させていただいたというのは、自分自身の財産になりました」。

 それでもレギュラーシーズンでは24試合・156回2/3を投げ、15勝3敗、防御率1.67。最多勝と最高勝率のタイトルを獲得し、前年の4勝から復活を遂げるシーズンとなった。今オフ海外FA権を行使し、アメリカメジャーリーグ球団への移籍、挑戦を目指している。

(取材=ニッポン放送アナウンサー・大泉健斗)