ミイダスは11月26日、「企業内ハラスメントの実態」に関する調査結果を発表した。

調査は3月27~28日、経営者・役員200人と部下が3人以上いる中間管理職(部長・課長相当)200人を対象にインターネットで調査された。

まず「あなたは、お勤め先でハラスメントに関する指導や処分を受けた管理職を見聞きしたことがありますか」と聞くと、「1度以上ある」と回答した経営者・役員が79.0%、中間管理職は77.5%となり、ともに8割近くが見聞きした経験があった。

また「何度もある」「数回程度ある」「1度だけある」と答えた回答者に「その指導や処分に対して、どのような考えを持ちましたか」と尋ねると、経営者・役員は「当然の措置だと思った」(55.7%)、「仕方がないが可哀想だと思った」(37.3%)、中間管理職は「当然の措置だと思った」(65.8%)、「仕方がないが可哀想だと思った」(27.1%)という結果となった。

そして「あなたの会社で発生した/発生しそうになったハラスメントの悪用事例があれば教えてください」と聞いたところ、経営者・役員は「人間関係のトラブルをハラスメントと偽る」(37.0%)、「自身の業務不足を隠すための申告※」(24.5%)、中間管理職は「人間関係のトラブルをハラスメントと偽る」(29.5%)、「自身の業務不足を隠すための申告」(29.0%)という回答となり、「発生した/発生しそうになったことがない」を除くと約7割が何らかの悪用事例を見聞きしている。

※自身の業務不足を隠すための申告/自身の業務怠慢や業務の進捗遅れやなどを隠すためにハラスメントではない行為をハラスメントと偽る、または捏造する悪用事例

同社は「今回の調査では、ハラスメントを見聞きしたことがある人が約8割と多くのビジネスマンにとって身近な問題になっていることが明らかになりました。ただしその処分については同情的な感情を持っている人も一定数含まれており、処分と周囲の感情にはギャップが生まれています。またハラスメントを悪用するケースも発生していることから、事例の真偽を確かめることや悪用を防ぐための正しい知識を従業員へ定着させることが重要と考えられます」とコメントする。