北から順に初雪が観測されるこの時期、気を付けたいのが入浴中の死亡事故です。消費者庁によると、毎年11月〜4月にかけて多く発生するのだとか。

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えっ、 交通事故死の2倍?
冬の入浴事故に注意!

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冬は入浴中の死亡事故が増える季節。特に高齢者は入浴中の死亡者数が交通事故より多いんです。その主な原因は脱衣所とお風呂の温度差による急激な血圧の変動。全ての年代で注意が必要です。
対策はこちら👇
https://gov-online.go.jp/useful/article/202111/1.html

(@gov_onlineより引用)

暖房のきいた暖かい部屋から、冷え込んだ脱衣所・浴室に移動することで血管が縮まり、血圧が一気に上昇。浴槽に入り体が温まってくると血管が広がり、急上昇した血圧が低下……。

この急激な血圧の変化により、一時的に貧血の状態になり一過性の意識障害を起こすことがあるのだそう。浴槽で意識を失ってしまうと、そのまま溺死してしまうことも。特に高齢者は、血圧を正常に保つ機能が衰えてきていることもあり、注意が必要なのだとか。冬の入浴死亡事故が、交通事故死の2倍も発生しているとは驚きです。怖いですね。

では、血圧の急激な変化を防ぐには、どうすれば良いのでしょうか?

まずは、予め「脱衣所や浴室を温めておく」のが重要。脱衣所を暖房器具で温め、浴室は「シャワーから浴槽に給湯」したり、「湯が沸いたた十分にかき混ぜ蒸気を立て、ふたを外しておく」といった工夫が必要とのこと。

浴槽に入る際の注意点としては、「湯温は41度以下」「お湯につかる時間は10分まで」を目安に。例えば、42度のお湯で10分入浴すると、体温が38度近くに達し、高体温などによる意識障害を起こす危険が高まってしまうそう。また、お湯の温度に体を慣らすため、「かけ湯をしてから入る」のも有効なのだとか。

一方、浴槽から出る際に「急に立ち上がる行為は厳禁」。急に立ち上がると、水圧により圧迫されていた血管が一気に拡張し、そのまま意識を失ってしまうことも。浴槽から出る時は、ゆっくり立ち上がるようにするといいそうです。

また、高齢者は特に、食後に血圧が下がりすぎる食後低血圧によって失神することもあるため、食後すぐの入浴や、アルコールが抜けないうちの入浴はNG。さらに、体調不良時や精神安定剤・睡眠薬などの服用後も入浴は避けた方がいいのだとか。

このほか、「お風呂に入る前に、同居する家族にひと声かける」「家族は入浴中の高齢者の動向に注意する」など、お互いに注意し合うことも重要のようです。

それでも、浴槽でぐったりしている人を見つけた場合には……

  • 浴槽の栓を抜く。大声で助けを呼び、人を集める。
  • 入浴者を浴槽から出せるようであれば救出する。出せないときは、ふたに上半身を乗せるなどして沈まないようにする。
  • 直ちに救急車を要請する。
  • 浴槽から出せた場合は、両肩をたたきながら声を掛け、反応があるか確認する。反応がない場合は呼吸を確認する。
  • 呼吸がない場合には胸骨圧迫を開始し、救急車の到着まで続ける。人工呼吸ができるようであれば、胸骨圧迫30回、人工呼吸2回を繰り返す。

交通事故死の2倍も発生しているという冬の入浴事故。自分は大丈夫と過信せず、充分に気を付けましょう!