“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」(通称「全決(ゼンケツ)」)が解決していくフジテレビ系ドラマ『全領域異常解決室』(毎週水曜22:00~)。27日に放送される第8話(※FODで先行配信中)では、都内で4件の連続餓死殺人事件が起こる。4人とも腕時計の時間がなぜか狂っていたため、興玉(藤原竜也)は、「これは“ヒダル”の仕業かもしれない」と話す。

  • 石田ひかり=『全領域異常解決室』第8話より (C)フジテレビ

    石田ひかり=『全領域異常解決室』第8話より (C)フジテレビ

不可解な連続餓死殺人事件は「ヒダル」の仕業?

ヒルコによる神隠し事件が解決しないまま、今度は東京で4件の連続餓死殺人事件が起こる。普通の生活を送っていた人が、たった一晩で餓死してしまうという不可解な事件だ。興玉雅、雨野小夢(広瀬アリス)、荒波健吾(ユースケ・サンタマリア)らが状況を確認すると、餓死した4人に接点はなかったが、4人とも腕時計の時間がなぜか狂っていた。さらに現場付近の防犯カメラには同じ女性の姿が映っていた。興玉は、これは「ヒダル」の仕業かもしれないと話す。

ヒダルとは悪霊の一種で、とり憑かれると空腹感や疲労を覚え、動けなくなり、死んでしまうこともあるという。そのため「怠(だる)い」の語源になったとも言われる。

警察が去った後、興玉と宇喜之民生(小日向文世)は、防犯カメラに映っていた女性は月読命、佃未世(石田ひかり)かもしれないと話す。犯行が行われたのは全て月が出ている夜だった。

一方、過食窒息事件で大隈美容クリニックから押収した人魚のミイラが1体、盗まれていることが判明。警察内部の者が盗んだ可能性が高く、荒波らは捜査員らの聞き込みを行っていた。

時として見せる悲しげでミステリアスな表情

前回登場した月読命の神・佃。月明りの下で時間を操ることができ、その力を使って小夢の命を救った。

石田の出演ドラマと言えば、『あすなろ白書』(93年、フジテレビ ※以下同)、『輝く季節の中で』(95年)など、ひたむきで真っ直ぐ、何事にも真摯(しんし)に取り組む役柄のイメージが強い。近年では『監察医 朝顔』(19年~)での穏やかな母親役も印象に残っている。

そんな石田が演じる今回の佃はスナックの経営者で、登場シーンからお酒をあおっている。言葉使いも「だろ~」「だよ~」「どうせ~だろ?」など、乱暴な口調で、今までの石田の役ではあまり見ることのなかったキャラクターだ。この佃には、興玉も対応に戸惑う。

乱暴な口調とは逆に、時として悲しげでミステリアスな表情を見せるからか、そのアンバランスさに惹き込まれてしまう。

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興玉&小夢の手相占いの結果は…?

興玉は「月読命の神は、いつの時代も夜の闇に落ちてきた人を月の明かりで包み込んできた心の優しい神」だと言う。心の優しい神で、しかも小夢の命を救ってくれた佃。小夢は、本当に佃が犯人だとしたら、何とか救いたいと強く願う。前回、自分の身に起こったことのすべてを知り、受け入れた小夢だが、その正義感は以前と何ら変わらず頼もしい。

佃の店には、手相が分かるという女性店員が。佃とは対照的に気さくな性格の彼女は、興玉と小夢の手相を見るなり、2人の運命を告げる。緊張の面持ちで佃を訪れた2人が、それを聞いて表情が一変するそのギャップ。その後、芹田と豊玉も加わっての4人のシーンは、前回の興玉と小夢の居酒屋での恋愛トークを彷彿とさせ、しばし彼らが「神」だということを忘れてしまう。

悲しいかな、それもつかの間。興玉と小夢は佃の過去に何があったのか、佃のどこか寂しげな表情の理由を知ることになる――。

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