対面・オンライン診療を展開するクリニックフォアが、花粉症対策のひとつ「舌下免疫療法」の特徴や注意点、治療のはじめ時について解説している。
日本気象協会やウェザーニュースは、今年の夏が猛暑だったことから、2025年春の花粉飛散量は、広い範囲で例年より多くなると予測している。さらに2024年春の花粉飛散量が少なかったため、西日本では平年比で2倍を超える地域も出るだけでなく、過去10年で最多に匹敵する大量飛散になるとも予想している。
「舌下免疫療法」とは、近年認知が広がりつつある花粉症の治療法。原因物質(アレルゲン)を少量ずつ摂取することで、アレルギー反応を弱め、花粉症の症状の根本的な改善が期待できるという。一般的に効果が現れるまでに数カ月~1年かかり、3年~5年間と長期にわたっての継続治療が推奨されている。
実際に舌下免疫療法を行った患者に効果について調査を行ったところ(5月2日~5日/102人対象/インターネット調査)、9割超が「効果を感じている」と回答するなど、非常に効果は高かった。そのうち、25%が「治療開始の翌年の花粉症シーズンに効果を感じた」、43%が「治療開始の2年後の花粉症シーズンに効果を感じた」と答えている。
具体的な治療方法は、治療薬を舌の下に置き、決められた時間保持したあと、飲み込むというもの。5歳の子どもから治療ができる。治療を開始する際は、治療の適応可否を確認するためのアレルギー検査(血液検査)と、検査結果を踏まえた初回の薬の処方があるため、対面診療での受診が必須。同クリニックでは、経過が安定している継続処方の場合のみ、オンライン診療への切り替えもできるという。
注意点としては、花粉飛散シーズン(1月~4月頃)には、治療を開始できないこと。治療を開始してから効果が出るのに時間がかかるため、開始するならできるだけ早い方がよく、花粉の飛散が落ち着いている6月~12月中旬頃までの治療開始がおすすめだという。来シーズンの花粉症対策を希望している場合は、年内に早めに受診することをすすめている。