フリーランスは一人で作業することが多く、人によっては孤独感や不安に悩まされることも。しかし、フリーランスのメンタルヘルスに関する実態調査結果によると、悩みを相談しにくいと感じているフリーランスが多いようです。この記事では調査結果などをもとに、フリーランスが悩みをケアする方法について解説します。

フリーランスのメンタルヘルスに関する実態調査結果

株式会社テックビズは、2024年10月に「フリーランスのメンタルヘルスに関する実態調査」の結果を公表しました。

<調査概要>
調査期間:2024年8月2日~8月20日
調査方法:Web調査
調査対象:20~60歳の男女フリーランス600名

フリーランス1年生の60%以上が孤独を感じている

フリーランス全体では、40.7%が仕事中に孤独感を経験しています。特にフリーランス歴が浅い方ほどこの傾向が強く、フリーランス1年生(経験1年未満)では62.5%が孤独を感じています。

フリーランスが孤独を感じる理由TOP5

孤独を感じる理由の1位は「仕事の獲得・維持の難しさ」です。フリーランスの仕事は正社員などに比べて不安定で、急にプロジェクトが中止して収入がなくなることも。

フリーランス歴が短いと、高収入の案件や継続する仕事を獲得するのも難しいため、さらに孤独を感じやすいかもしれません。

メンタルヘルスの不調を感じたフリーランスの割合は?

41.8%の回答者が、メンタルヘルスの不調を感じたことがあると回答しました。とくに20代で54.1%と多くなっています。

相談しにくいと感じるフリーランスは6割以上

64.3%の回答者が、孤独感や不安を気軽に相談できる相手が「あまりいない「全くいない」と回答しました。メンタルヘルスはセンシティブな問題で、カウンセラーや医師にもなかなか相談できないと考えられます。

メンタルが不安定と感じたときの対処法

ここからは、「最近メンタル面が不調かも?」と思ったときの対処法を解説します。

まずは簡単なセルフチェックをしてみる

メンタルヘルスが優れない気がするなら、まずは自分でできるセルフチェックを試してみましょう。例えば東京都世田谷区などの自治体が紹介している「こころの体温計」 というサイトがあります。

「こころの体温計」では質問に回答していくと、こころの状態がどうなのかを簡単に判定してくれます。年齢と性別を入力する必要はありますが、それ以外の個人情報は一切聞かれません。

回答結果は、金魚鉢の中の様子として表現され、イメージしやすいものになっています。

  • 世田谷区「『こころの体温計』でメンタルヘルスチェック!」より引用

ストレスのセルフケアをする

セルフチェックの結果から、ストレスを強く感じているとわかったら、以下のセルフケアを試してみましょう。

  • 軽く身体を動かす
  • 睡眠時間を十分確保する
  • リラックスできる音楽を聴く
  • 今の気持ちをノートなどに書いてみる
  • 腹式呼吸でゆっくり呼吸をする

これらは厚生労働省も推奨しているセルフケアです。 いずれも特別な準備は必要なく、すぐ実践できます。

改善しないなら早めに専門家に相談しよう

時間が少し経過しても不安や孤独感が減らない、不眠などの症状が出ているといった場合、早めに専門家に相談することがおすすめです。

クリニックなど医療機関を探す際には、以下の点を考慮しましょう。

  • 自宅から通いやすいか
  • ホームページの情報が充実しているか
  • 口コミサイトなどでの評価
  • 専門・得意分野
  • 診察の時間帯・曜日

気軽に相談できて、信頼できそうな主治医を探してみてください。主治医とは相性もありますので、訪問してみてあまりよくないと感じたら、他のクリニックも検討してみましょう。