8人組ユニットのダウ90000がこのほど、早稲田大学の学園祭「早稲田祭」で単独ライブ『教室』公演(主催:早稲田大学・企画集団便利舎)を行い、立ち見も含めた400人超の観客を沸かせた。この模様は、12月1日まで、「TIGET LIVE」でアーカイブ配信されている。
忽那の天然発動に本気のダメ出し
「いま最もチケットが取れないコントユニット」と言われるだけに、初の学園祭単独ライブとなった今回は、チケット発売後8分で即完。ダウ90000としては、日大芸術学部の演劇サークル時代以来となる“教室”でのコントライブだ。
まずは漫才風に「どうも~」と走りながら主宰の蓮見翔と女性メンバーの中島百依子、道上珠妃、忽那文香、吉原怜奈が登場。見えづらい座席にオフィシャルグッズの「カニバブルステッカー」を置いたことを告げると、「こっちも見えにくいね。忽那、渡してきてあげて」(蓮見)と、忽那が壇上から降りてプレゼントするというファンサービスが冒頭から飛び出した。
ここからは、怒涛のショートコント&漫才を披露。コントは「男子が入りたがろうとする女子会のリアル」「歯列矯正から噛み合わない会話」「オリジナルの時候の挨拶」「同棲カップルが毎週行くところ」「意見がことごとくぶつかる男子友達」「蓮見への誕生日プレゼント」「恋の駆け引き」といった内容の7ネタ。漫才は蓮見&園田祥太のコンビ「1000」が登場し、気持ち悪すぎる鯛焼き屋のバイト(園田)に蓮見が容赦なくツッコんでいった。
この計8ネタで、蓮見のツッコミはいつものように冴えわたる。学園祭らしく、別会場の音響が丁度いい間で入ってきたことに反応するのはもちろん、園田の甘噛みも逃さない。さらに、忽那のまさかの天然発動に役を置いて本気のダメ出しをしたかと思えば、今度は上原佑太のまさかのアクシデントを受けて臨機応変にネタを入れ替えながら、それらも全部笑いに変えて会場を盛り上げた。
奇跡の瞬間を目の当たりに…この日一番の爆笑&拍手
普段のダウ90000の演劇公演ではなかなか見られないハプニングが続く中、次に企画コーナーとして行われたのは「名シーンを生み出せ! エチュード名人・園田先生の即興コント講座」。メンバーが様々なシチュエーションのコントに即興で挑戦し、それを見た園田先生が「才能アリ」「凡人」「才能ナシ」の『プレバト!!』方式で判定するという、ますますハプニングを呼び込みそうな企画だ。
誰もが「エチュード名人」の称号にしっくり来ていない上、本家『プレバト!!』の「丸シールアート」で「才能ナシ」を食らった園田が判定者であることに納得いかない中、当人は「よっしゃー!」とやる気満々。間が持たないと蓮見監督が判断したら、園田先生がレスキューとして参戦し、面白く乗り切ってくれるというルールに、「そうなったらもう大丈夫。安心してください」と待ち構える。
プレイヤーは、パリ五輪で反公平性の代名詞となった“リネール方式”のルーレットで決定。「刑事ドラマのクライマックス、犯人との銃撃戦で相棒の刑事が殉職する感動の死別シーン」「豆知識で女の子を振り向かせてカッコいいところを見せる」「ロックバンドの解散ライブで、最後の曲前のMCでファンやバンドへの熱い思いを伝え、バンドの代表曲名を叫ぶ」といったお題が用意された。
ここでミラクルを起こしてくれたのは、やはり忽那。「好きなアイテムを選んでお客さんに売りつける訪問販売」というシチュエーションで、忽那演じる訪問販売員が、蓮見演じる客にピコピコハンマーを売ろうとするが、彼女の性格からなかなか押し切れない。それでも勇気を振り絞ってもう一度トライするが、蓮見の圧に後退りすると………奇跡の瞬間を目の当たりにした会場からは、この日一番の爆笑と拍手が巻き起こった。
このコーナーでは、結局全てのネタに園田先生が参戦。完結してプレイヤーがいなくなった舞台すらも引っ掻き回す活躍ぶりで、その流れから最後の締めギャグまで任されることになった。果たして見事にバシッと決めて暗転することはできたのか…?
ダウ90000は、事務所を独立し、9月からKOHEN合同会社を立ち上げ、オフィスカニバブル所属として新たなスタートを切った。蓮見は、timeleszの佐藤勝利との共演で、元日本テレビの橋本和明氏が演出するコントライブ『佐藤勝利のすべて』が24日までアーカイブ配信中(※チケット販売は同日18時まで)。ダウ90000としては、来年5月から東京、大阪、福岡で第7回演劇公演(タイトル未定)が予定されている。