マイホムは、東京都23区に週5日通勤する社会人男女400人を対象に、「長時間通勤者の睡眠実態調査」を実施した。調査期間は2024年10月31日~11月1日で、調査方法はWebアンケートツール「QIQUMO」を利用したインターネット調査であった。

  • 引用元:マイホム調べ

はじめに、通勤時間の長さが睡眠時間に与える影響について調査した。通勤時間が長くなると睡眠時間が減少する傾向がみられ、通勤1時間以上の社会人の平均睡眠時間は5時間54分という結果となった。一般的に、6時間未満の睡眠は健康に悪影響を及ぼすとされており、集中力や生産性の低下、免疫力の減少、さらには慢性的なストレスや生活習慣病のリスクを高める可能性があるという。

通勤時間が長いほど、日々の通勤に対するストレスが増加することがわかった。「家を出てから会社に着くまでの時間がどれくらいか」という質問をし、通勤に対するストレスレベルを調査したところ、「非常に感じる」と回答した1時間以上グループの割合は、30分未満グループの約8倍となった。反対に「全く感じない」と回答した割合は、通勤30分未満のグループでは41.7%であったが、通勤1時間以上のグループではわずか4.2%であった。この結果は、長時間の通勤が精神的な負担として大きな影響を持っていることを示しているとのこと。

通勤1時間以上の社会人の「家時間」のうち、約6割が睡眠に費やされていることがわかった。通勤1時間以上のグループの家時間の平均は9時間26分で、そのうちの62.4%にあたる5時間53分が睡眠に割かれているという結果となった。さらに、休日の過ごし方についても差がみられ、1時間以上グループでは「外出する日が多い」という回答が半数以上、通勤30分未満グループでは3割強であった。長時間通勤する社会人にとって、家はまさに「眠るための場所」になっている実態が明らかになったという。

長時間通勤者の多くが、家で過ごす時間の中で「睡眠」を最も重視していることも明らかになった。通勤1時間以上グループの79%が、家時間の中で睡眠を最も大切にしたいと回答しており、睡眠の質や時間の確保がいかに重要な課題として認識されているかが浮き彫りになったとのこと。

長時間通勤者の間では、睡眠の質に対する不満も高いことが確認された。通勤1時間以上のグループの66.2%が「睡眠の質に満足していない」と回答しており、疲労の蓄積や睡眠の質の低下が生活の質に悪影響を及ぼしていると考えられるという。睡眠を重要視する一方で、日々の睡眠に不満を持っている現状が浮かび上がったそう。

良質な睡眠を得るために改善したい要素について調査したところ、「室温」「湿度」「空気の清潔さ」が上位に挙げられた。これらはすべて「空気」に関連しており、空調管理や空気清浄などが、快適な睡眠環境を作るために重要であることが示されているという。特に、睡眠環境を整えるための温度・湿度管理や空気の質の向上が、長時間通勤者にとって求められている改善ポイントであるとのこと。