ワニブックスは、このほど『肝臓から脂肪を一掃! 医者が飲むやせみそ汁 - 肥満・糖尿病・動脈硬化から便秘まで、丸ごと解決! -』(1,650円/栗原毅 監修)を発売。本書では、"やせの名医"が太鼓判を押した『奇跡のみそ汁』レシピを紹介している。
監修は、栗原クリニック東京・日本橋院長であり、医学博士、日本肝臓学会専門医でもある栗原毅氏。医療過疎地との遠隔医療を行うなど、予防医学の実践者として活躍している。
本書では、肝臓は代謝を司る臓器だと紹介。代謝とは、食事から取り入れた栄養をエネルギーに変換し、体内で燃やす働きのことで、肝機能が低下すると代謝が促されず、栄養は脂肪としてどんどん蓄積されていってしまうという。
肝臓の脂肪を燃やすためにはタンパク質やビタミン・ミネラル、食物繊維などさまざまな栄養が必要。そこで活躍するのが「みそ汁」だとし、本書は肝臓の脂肪を燃やすために必要な栄養がまるごと摂れるみそ汁レシピを多数紹介している。
今回は、レシピをはじめ肝臓の役割について解説した部分を抜粋してお届けしていく。
■「人はなぜ永遠にやせられないのか」答えのカギを握るのは"肝臓"だった
糖質制限や脂質カット、過激な筋トレ、絶食など、巷(ちまた)には数多くのダイエット法がありますが、こうした体や心に負担を強いるダイエットは、リバウンドしやすく、健康を損なう恐れもあるため、決して正しい方法とはいえません。
一生もののスリムで健康な体を手に入れるために必要なのは、血のにじむような努力や強靭(きょうじん)な忍耐力ではなく、体の構造やしくみを知り、効率的にアプローチをすることです。
やせる上で最も注目したい体の臓器、それが肝臓です。
なぜなら、肝臓は人の代謝と解毒を司(つかさど)る、ダイエットのキーマンともいえる臓器だから。
代謝とは、食事として体に取り入れた栄養を分解し、体を動かすエネルギーなど、人が生きるために必要な物質に作り変えることをいいます。つまり、肝臓の働きが悪いと代謝が促(うなが)されず、食事で取り入れた糖や脂質はどんどん体に脂肪として蓄積されていきます。
反対に、肝臓が正しく機能していれば、糖や脂肪はどんどんエネルギーなどに変換され、自然にやせていくというわけです。
また、肝臓は体の中に生じる有害物質を無毒化して尿や胆汁として排出する、解毒の役割も担っています。ほかにもさまざまな役割がありますが、まずは、
「やせるためには肝臓を正常に働かせることが何より重要」
ということを覚えておきましょう。
■たった1杯の「やせみそ汁」で肝臓から脂肪が消える理由
肝臓に起こる異常のうち、最も多くを占める「脂肪肝(しぼうかん)」は、その名の通り、肝臓に中性脂肪が溜まった状態です。脂肪肝になると、肝臓の機能は当然衰(おとろ)え、代謝が落ちて太りやすくなります。今や成人の3人に1人が脂肪肝ともいわれるため、早めの対策が肝心です。
肝臓の脂肪を減らすためには、糖質と脂質を適正量に抑えながら、代謝のスイッチを入れるタンパク質をしっかりと摂取し、代謝を促すために必要なビタミンやミネラルを過不足なく摂る必要があります。さらに、肝臓と密接に関わっている腸内環境を整えるため、食物繊維も摂るよう心がけなくてはいけません。
これらすべてを満たしてくれる魔法のような食べ物、それが本書で紹介する「やせみそ汁」なのです。毎朝、具だくさんのみそ汁を最低1杯飲むだけで、肝機能は自然と回復し、代謝のよいやせる体が手に入ります。
■"やせ"以外にも! すごすぎる! みそ汁の健康効果
日本人のソウルフード・みそ汁。その健康効果は無限大です。中高年以降気をつけたい生活習慣病だけでなく、認知症の予防にもいいとされています。やせたい! と思って飲んでいたら、勝手に健康になっているかも!?
認知症を予防する!
肝機能が著しく低下すると、肝臓で解毒されるはずの有害物質が血液を介して脳にまで届き、認知症の引き金に。みそ汁を飲んで肝機能が改善すれば、認知症の予防につながります。
血圧を下げる!
近年の研究で、みそ汁には血圧を下げる働きがあることがわかっています。さらに、野菜たっぷりのみそ汁なら、野菜に含まれるカリウムの働きで、高血圧を予防・改善できます。
生活習慣病を防ぐ!
具だくさんのみそ汁を食べることで食べ過ぎを予防! さらに、肝臓の機能が正常に働いて代謝が上がり、糖尿病や高血圧といった生活習慣病を予防します。
疲労回復に効く!
みそに含まれる大豆ペプチドやビタミンB群といった成分には、高い疲労回復効果が期待できます。また、みその香りで心が落ち着き、心身のリラックスも促してくれます。
足がつらなくなる!
足がつるおもな原因は、ナトリウムやカリウムといったミネラル不足によるもの。みそ汁には、こうした栄養素がバランスよく含まれるので、足がつりにくくなります。
免疫力アップで強い体に!
発酵食品であるみそには、腸内の悪玉菌を減らして善玉菌を増やす働きがあります。腸には免疫細胞が集まっているので、腸内環境が整うことで免疫力も向上します。
カルシウムを補い骨を強化!
大豆の加工品であるみそには、骨を丈夫に保つためのカルシウムが豊富。さらに、みそ汁のだしで利用する小魚にもカルシウムが含まれるので、骨の強化につながります。
肝機能が向上してむくみを解消!
血中の水分調節を担う血中アルブミンは肝臓で作られます。みそ汁を飲んで肝機能が高まることで、血中アルブミン量が増加し、むくみにくい体が手に入ります。
■10分以内に作れるみそ汁をご紹介!
自炊する時間なんてどこにもない! という人のために、10分以内に作れる簡単やせみそ汁をご紹介。毎日食べても飽きない、お気に入りのみそ汁を見つけましょう。
いんげんの甘さと香ばしさが引き立つ
とろ~り卵入り! いんげんソテーのみそ汁
【材料(2人分)】
・いんげん(4cm幅に切る) ……100g
・卵 ……2個
・バター(有塩) ……10g
・みそ ……大さじ1 と1/2
・水 ……400ml
・黒こしょう ……少々
※おすすめ…円熟こうじみそ【作り方】
1.卵は小皿に割り出す。
2.小鍋にいんげんとバターを入れて中火にかけ、軽く焼き色がつくまで炒める。水200mlを加えて沸騰したら、1の卵をお湯に近づけながらゆっくりと加え、静かな沸騰状態で3分加熱する。
3. 残りの水とみそを溶き入れ、再沸騰したら火を止める。器に盛り、黒こしょうをふる。
書籍『肝臓から脂肪を一掃! 医者が飲むやせみそ汁 - 肥満・糖尿病・動脈硬化から便秘まで、丸ごと解決! -』(1,650円/ワニブックス刊)
ここで紹介した以外にも、同書では簡単に作れるレシピを多数紹介している。あなたの健康や生活を助ける一冊をぜひ、チェックしてみてはいかがだろう。