JR東日本は21日、ディーゼルハイブリッドシステムを搭載した新型車両「HB-E220系」を投入すると発表した。高崎エリアの八高線(高麗川~高崎間)、盛岡エリアの東北本線・釜石線(盛岡~花巻~釜石間)に投入され、2025年度下期の営業運転開始を予定している。
新型車両HB-E220系は2025年を初年(予定)として、1両のHB-E220形、2両編成のHB-E221形・HB-E222形を製造。車体はステンレス製で、最高速度は100km/h。車体寸法は全長20.6m・車体幅2.80m・全高3.64mで、既存のキハ100形(全長16.5m)・キハ110形(全長20.0~20.5m)より全長が長くなる。通勤・通学時のスムーズな乗降も考慮し、従来の片側2扉から片側3扉に変更される。
HB-E220系の駆動方式はディーゼルハイブリッド式。ディーゼルエンジン発電機と蓄電池という2種類の動力源を有し、単独または組み合わせて動力を発生させるディーゼルハイブリッドシステムを搭載することで、従来の液体式気動車と比べて環境への負荷を低減する。搭載したエンジンは排気中の窒素酸化物(NOx)、黒煙などの粒子状物質(PM)も低減する。液体式気動車特有の部品を削減し、電車同様の機器を採用することで、メンテナンス性の向上も図る。
車内の座席はロングシート。車いす・ベビーカー利用者に向けたフリースペースを設けるほか、電動車いす対応の洋式トイレも設置する。快適で利用しやすい車内とし、さらなる安全・安定輸送を実現するという。定員は1両のHB-E220形が103名、2両編成のHB-E221形・HB-E222形が243名とのこと。HB-E220系は計32両を新造し、高崎エリアに16両(2両編成×8編成)、盛岡エリアに16両(2両編成×6編成、1両編成×4編成)を投入する。