ヒット商品やサービスを手掛ける企業のキーマンにお話しを伺う企画「#お仕事図鑑」。

今回は「レプロエンタテインメント」で働く先輩社会人にインタビュー。プロデュース本部鈴木部第7ルームチーフプロデューサーとして働く若生るいさんに、日々の仕事内容や働き方のマイルール、社内の雰囲気などについてお話を伺いました!

  • PROFILE
    俳優、タレント、文化人などのマネジメント、プロデュースを行う、いわゆる芸能マネージャー。彼ら彼女らの魅力を見極め、その魅力を最大限発揮出来る作品、番組、媒体、人などと巡り合わせ、彼ら彼女らをスターにする仕事。

芸能事務所ってどんな仕事をするの?芸能マネージャーの気になる仕事内容とは 。

――まずは簡単に自己紹介をお願いします。

レプロエンタテインメントという芸能事務所で芸能マネージャーをしています、若生るいと申します。俳優、タレント、文化人などのマネジメント・プロデュースを行っており、彼ら彼女らの魅力を見極めて、その魅力を最大限発揮できるよう日々取り組んでいます。 ――日々のお仕事内容について教えてください。

私の会社ではマネージャー業はスタープロデュース事業と呼ばれているのですが、主な仕事としては俳優やタレントの育成や発掘、プロジェクトの企画営業、キャリア戦略、スケジュール管理などを行っています。

――1日のスケジュールはどのような感じでしょうか?

昨日のスケジュールをご紹介しますね。昨日は朝10時に出社して、営業が2件入っていたので、そこで使用する営業資料のコピーを行いました。その後、とある俳優が今後撮影に入る作品の劇中で出てくる家族写真等の撮影があったので、現場への送迎、現場同行をし、撮影の後は今後の方針を話し合うミーティングを行いました。

その後は、広告代理店とテレビ局に営業を行いました。営業の後は俳優と舞台を観に行って、21時ごろ仕事が終わるという1日でした。今日は11時からスタイリストさんやヘアメイクさん、カメラマンさんに世界観を作ってもらって、写真を撮ってもらう作品撮りという仕事をしていました。このように日々様々な仕事を行いながら、自分でスケジュールを管理していくところがこの仕事の特徴だと思っています。

――営業や企画での苦労はありますでしょうか?

楽しかったけれど、大変だったことのひとつが、教育委員会へ営業を行ったことです。所属しているアナウンサー・青木源太を担当している際、若者に金融関係の情報をわかりやすく伝える仕事をしたいと話題に出たので、どんな方法があるか考え、教育委員会に営業をかけに行きました。営業する中で彼がやりたいことと、教育の現場で実際にできることではだいぶギャップがあり、そこの落とし所を見つけるのにとても苦労しました。

ただ、結果的にはこの働きかけがきっかけで東京都の若者に投資をすすめるアンバサダーに就任し、改めて営業して良かったなと思いました。

また他の俳優やタレントを担当したり、時には現場同行や運転をしたりと様々な仕事を同時並行でやっているので頭がパンクしそうになることも多々あります。膨大な量の台本を読まないと行けない時に限って、長時間の運転で携帯すらもみられないこともあり、そういったときは大変だなと改めて感じますね。

――出演する側の方々が若生さんに提案することも多いのですか?

多いですね。私は比較的俳優やタレントのターニングポイントの時に担当することが多く、そのタイミングでブランディングやプランニングをしています。担当する俳優やタレントに何をしたいのかを聞いて、世間的な需要と照らし合わせながら参考にしてブランディングを進めていきます。

――日々意識してお仕事していることはありますか?

とにかく楽しむようにしています。忙しい中でも、自分が好きなことに繋げたり、楽しさを見つけたりしながら仕事をすることにしています。

――担当しているタレントの共通点やプロデュースしたい人はいますか?

タレントの持つ唯一無二の魅力を、最適な媒体を通して世間に伝えることが私達の仕事だと思っています。担当俳優やタレントに「あなたは何をしたいのか」を聞いた時に、その意見を出せる人は、素敵だな、一緒に仕事をしたいなと思います。うちに所属している皆さんはそれぞれ自分の意思や魅力を持っていると思っているので、どなたを担当しても、皆さんの思いを引き出して形にすることを大事にしています。

――今までのお仕事で苦労や達成感を感じた瞬間はありますか?

以前まで所属していた長谷川京子さんの写真集を作った時は達成感を感じました。ご自身の考えを明確に持っており、それを自信を持って発信することが出来る先進的な女性である部分が彼女の魅力だと思ったので、そこを最大限に打ち出せるようなテーマを決め、そのコンセプトに合ったスタッフさん方と一緒に制作を進めました。

また彼女は普段から私の話をスナックのママのような包容力を持って聞いてくれていたので、P Rイベントでは「スナック京子」という企画を立ち上げて様々なメディアに取り上げていただきました。当時は1ヶ月丸々休みがないという状況でしたが、すごく楽しさを感じましたね。そこで彼女の自立した女性の先駆者としてのイメージが世間に浸透し、その後の下着のプロデュースや、Netflixのドラマの出演に繋がったのだと思います。

――今後のお仕事での展望はありますか?

引き続き楽しみながら仕事をしたいですね。また、夢は担当俳優をスターにしてカンヌに一緒に行くことですかね。

――各業務の割合はどのくらいでしょうか?

その時々によって変わるので、明確な割合を出すのは難しいです。この前、初めてお会いしたスタイリストさんとカメラマンさんと些細な会話から映像作品を作りたいねという話になって。そんな風に急に企画が決まって動き出したりもしますし、時期やタイミングで業務の割合は結構変わります。

――俳優やタレントの売れている理由・感想はありますか?

とにかく自分がやりたいことが明確な人は素敵だと思います。もちろん、やりたいことが見つかるまで色々な道を通ったり時間がかかったりすることもあると思います。また、人から借りてきた言葉ではなく自分の言葉で話せることが重要だと思います。これは俳優やタレントだけでなく、営業をしている私達にも同じことが言えます。これからも担当の俳優やタレント、そして一緒に仕事をする方々と、エンタメ・作品への愛を語り合える関係でいたいです。

――最後に大学生へのメッセージをお願いします。

この仕事はもちろん忙しいですが、自分で時間を有効活用したり、同じ情熱を持っている人たちと日々接して刺激をもらいながら仕事ができる楽しさがあります。

大学生のうちに自分のやりたいことを考えたり、自分の将来を考えたりしつつ、行き詰まったら「どうにかなる」と思いながら頑張ってもらえればと思います。マネージャーやこの業界を目指している皆さんと、いつか一緒に仕事ができたら嬉しいです。

マイナビ『学生の窓口』
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取材:近 由梨子
執筆:亀谷凪沙
編集:学生の窓口編集部
取材協力:レプロ

※本稿はマイナビ『学生の窓口』の過去の記事を転載したものです