東京メトロと住友商事は20日、英国・ロンドン市交通局から、同市の地下鉄「エリザベス・ライン」の運営事業受注内定通知を受けたと発表した。英国の鉄道事業者「ゴーアヘッド・グループ」を加えた3社で設立した事業会社が実際の運営にあたる。
3社は事業会社「GTS レールオペレーションズ」(出資比率はゴーアヘッド65%、東京メトロ17.5%、住友商事17.5%)を設立し、現行の運営事業者から移管を経て、2025年5月から鉄道運営事業を開始する。契約期間は最長9年6カ月となる。
「エリザベス・ライン」は、ロンドン西部のヒースロー空港からロンドン中心部を経て東部をつなぐ地下鉄路線。もともとは東西に分かれていたが、新規建設された区間によって1本につながり、路線長117km、41駅を有する長大路線となった。英国内で最も乗客数が多い路線のひとつであり、2023年の利用者数は2.1億人。2030年に年間利用者が2.5億人を超えると予想されている。
今回の事業は、東京メトロと住友商事の2社が共同で海外鉄道事業の運営に取り組む初めての案件に。東京メトロにとって、海外鉄道路線の運営事業に参画する初の案件であり、住友商事としても英国の鉄道運営事業への参画は今回が初めてとのこと。