米Googleは11月19日(米国時間)、Androidの次期バージョン「Android 16」を発表し、開発者向けプレビュー版「Android 16 Developer Preview 1」(システムイメージ)の提供を開始した。導入可能なデバイスは、Pixel 6/6 Pro、6a、7/7 Pro、7a、8/8 Pro、8a、9/9 Pro、Pixel Fold、Pixel 9 Pro Fold、Pixel Tabletなどである。

2011年以降、Androidのメジャーバージョン開発は春にプレビューを開始し、第3四半期に正式版がリリースされてきたが、GoogleはAndroid 16からこのリリースサイクルを変更する。今後は第2四半期に新メジャーバージョンの正式版をリリースし、第4四半期にもAndroid APIリリースする。年2回のAPIリリースとなり、第4四半期のマイナーリリースでは機能の更新、最適化、バグ修正が提供される。

今後のAndroid 16の開発は、12月に「開発者プレビュー2」がリリースされ、2025年1月にベータ・プログラムに移行(Beta 1)する。3月リリース予定のBeta 3から最終的な互換性を確認する「Platform Stability」段階に入り、2025年第2四半期中の正式版リリースを目指している。

Googleは毎年5月に開発者カンファレンスGoogle I/Oを開催しており、同カンファレンスでAdnroid新版のBeta 1をリリースしてきた。しかし、このタイミングは開発者に新しい情報を提供するには少し遅く、エンドユーザーに完成形を示すには早すぎる時期であった。2025年のGoogle I/Oの日程は未発表であるが、例年通り5月開催となれば、Android 16の正式版完成時期と重なることとなる。また、第2四半期に新メジャーバージョンが登場することで、夏後半から登場し始めるホリデーシーズン向けのAndroidデバイスの新製品に、メーカーは最新バージョンのAndroidを搭載できるようになる。

Android 16の開発者プレビュー1では、フォトピッカーにおいて、ユーザーがメディアライブラリ全体ではなく、ローカルストレージとクラウドストレージの両方から選択した画像と動画へのアクセスをアプリに許可するための安全な組み込みの方法を提供する。また、健康記録をサポートするAPIの初期バージョンを含むHealth Connectの開発者プレビューや、サードパーティCookie廃止にかわるプライバシーコントロールのソリューションとなるPrivacy Sandboxの最新バージョンも含まれている。