お金を貯めるために、節約や我慢を心掛けることは大切です。しかし、あまりにも我慢ばかりしてしまうと、ストレスがたまり、反動で衝動買いをしてしまうこともあります。賢く物欲をコントロールするにはどうしたらよいのでしょうか。

「お金を貯めたいけど、つい無駄遣いしてしまう……」そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか? お金を貯めるために、節約や我慢を心掛けることは大切です。

しかし、あまりにも我慢ばかりしてしまうと、ストレスがたまり、反動で衝動買いをしてしまうこともあります。お金持ちは、欲望を抑え込むのではなく、上手にコントロールする術を心得ています。今回は、なぜ欲望を抑えられないことがあるのか、そしてそれを賢くコントロールしてお金持ち体質になる方法についてお伝えします。

◆欲望はなぜ起こる?

そもそも欲望とは、人間が本能的に持っている感情です。食べ物やモノ、経験など「欲しい」と思う気持ちは、私たちが生きるため、成長するために欠かせないものです。

買い物に行って「いいな」と思うモノがあっても、本当に必要かどうか冷静に考えることができれば正しい判断ができます。しかし「今すぐ欲しい」という感情に任せて衝動買いをするのであれば問題です。

衝動買いをしてしまうのは、日常のストレスや不安を解消することが理由なのかもしれません。ただ欲望や衝動に振り回されるばかりだと、自己嫌悪や後悔することも多くなるでしょう。そうならないためには、感情に流されず冷静に行動することが大切です。

◆欲望をコントロールする方法

お金持ちは、欲望を抑え込むのではなく、上手にコントロールする術を心得ています。お金持ちを見習って以下の3つの方法を実践してみてください。

◇1:欲しいモノをリストに書き出す

衝動買いに走らないためには、あらかじめ欲しいモノをリストにすることが効果的です。リスト化すると、今すぐに買わなくても気持ちが落ち着くものです。欲しいモノリストを見ながら、時間を掛けて本当に必要かどうか吟味することができます。このように、リスト化することで、衝動的な買い物を防ぎ、無駄遣いを減らすことができます。

◇2:使っていいお金の予算を設ける

欲しいモノを、やみくもに我慢し続けると、反動で衝動買いを招くことがあります。そうならないためには、1カ月あたり1万~2万円までは自由に使えるなどの予算枠を設けるとよいでしょう。予算枠内であれば、使い方は自由というルールを決めておけば、がちがちに我慢ばかりを強いることにはなりません。ストレスもたまらず、計画的に欲望を満たすことができます。

◇3:長期的な目標を持つ

お金持ちは、短期的な満足よりも、長期的な目標を大切にします。たとえば、老後の安定のための資産を準備したり、地震や災害に備えて耐震改修をしたり。先々、憂うことのないよう「備え」に軸足を置いています。そのため、目先の欲望を満たすだけのことにお金を使うことはありません。将来の安定や資産維持に必要な投資にお金を使います。お金を使う軸を心得、合理的にお金を使うことで、満足感のある生活を実現しています。

◆まとめ

お金を貯めるためには「使わない」ことが大切ですが、無理に我慢するとかえって反動で無駄遣いを招くことがあります。欲望を賢くコントロールする術を身に付けましょう。

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。

文=舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)