JR東日本と松竹が10年間の包括的業務提携契約を締結したと発表した。JR東日本のネットワークと松竹の文化伝統芸能や幅広いコンテンツをかけ合わせ、「観光・地方創生」「こころとからだの健康増進」「ナイトタイムエコノミー」の3つを柱に「心豊かで活力ある社会」の実現をめざす。
「観光・地方創生」分野では、MR等のデジタル技術を活用し、旅行の出発地から目的地に至る列車(新幹線など)の中でも旅先にまつわる関連コンテンツなど楽しめる「デジタルエンタメトレイン」を計画。地域性のある歌舞伎演目やアニメコンテンツを生かした「聖地化」 の取組みも進める。各地の地域特性を生かした「名所歌舞伎」など、新たな歌舞伎演目の創造にも挑戦するという。4K相当画質のオンライン会議サービスを活用し、都市部のエンタテインメントを地方で体験できるような取組みも実施する。
「こころとからだの健康増進」分野では、浜松町・竹芝・東銀座エリアにおいて、JR東日本が持つ移動データと松竹のエンタメコンテンツをかけ合わせ、そこに身体・感情データを連携させた「最適な地域街歩きプラン」の実現をめざす。街歩きプランにおける施設のチケットの予約や購入などに「Suica」のチケッティング機能を活用し、シームレスな体験を提供する。
「ナイトタイムエコノミー」の分野では、両社の施設が東京湾に面して近接して立地する「高輪」「浜松町・竹芝」「東銀座エリア」一体で、地域の自然や文化施設・史跡や水上交通を生かした「文化的に豊かな夜時間」の過ごし方を提案する。
今後の具体的な取組みとして、JR東日本「大人の休日倶楽部」会員向けに歌舞伎座の魅力を堪能できる旅行商品を発売するほか、JR東日本の親子向け「おしごと体験学習」の新たな企画として、歌舞伎の舞台小道具を用いた体験学習イベントを実施することも発表している。