“不可解な異常事件”を「全領域異常解決室」(通称「全決(ゼンケツ)」)が解決していくフジテレビ系ドラマ『全領域異常解決室』(毎週水曜22:00~)。20日に放送される第7話(※FODで先行配信中)では、4カ月前の神隠し事件にさかのぼる…。

  • 藤原竜也(左)と広瀬アリス (C)フジテレビ

    藤原竜也(左)と広瀬アリス (C)フジテレビ

自分も神だと気づいた小夢、そしてヒルコの正体は

雨野小夢(広瀬アリス)は、自分が「天宇受売命(あめのうずめのみこと)」という神だと気づく。それを聞いて黙り込む興玉雅(藤原竜也)ら「全決」のメンバーたち。そして、話は4カ月前にヒルコによって消された料理研究家の大月比呂佳(田山由起)の「神隠し事件」にさかのぼる。彼女は糧食を司る大宜津比売神で、全決で頻繁に食事をふるまっていた。謎の神「ヒルコ」に仲間を消された全決メンバーは、必ずヒルコの正体を暴くと決意を新たにする。

神隠し事件の最初の被害者と2人目の被害者には交流があり、その後の2人目と3人目の被害者にも個別に親交があったことに気付いた興玉たちは「ヒルコは神隠しをする前に、知り合いの神を聞き出しているのかもしれない」と仮説を立てる。大月と親しくしていた人物へ会いに行くことに。

また、ヒルコの正体は神ではなく、人間ではないかという推測もする。飛鳥時代、厳しい修行の果てに、神としての記憶を消す「事戸渡し」を習得した人間がいたという。それは日本最古の呪術者とも、山岳信仰である修験道の開祖ともいわれる「役小角」だ。役小角が今の時代にも生きていて、ヒルコとして名乗っているのではないかと考えるが…。そんな時、ヒルコから「芹田正彦(迫田孝也)に天罰を下した」という犯行声明が届いていた。

  • 広瀬アリス(左)と迫田孝也 (C)フジテレビ

全員が神様――「全決」メンバーの正体が明らかに

「私も神なんですね」と気づいた小夢。小夢は、日本神話に登場する有名な女神「天宇受売命」。さらに、宇喜之民生(小日向文世)は「宇迦之卸魂神(うかのみたまのかみ)」、芹田「猿田毘古神(さるたびこのかみ)」、豊玉妃花(福本莉子)は「豊玉毘売命(とよたまびめのみこと)」、そして興玉は「興玉神(おきたまのかみ)。「全決」メンバー全員が神だということが明らかに。

天宇受売命は芸能の神であり、日本最古の踊り子とも言われている。持ち前の運動神経と2話の「きつねダンス」もうなずける。宇迦之卸魂神は人間たちの間でも人気が高く、商売繁盛の神。「全決」の局長を取り仕切るのにはぴったりだ。猿田毘古神は交通安全の神。デリバリースタッフとして交通秩序を見守っていた。

豊玉毘売命は水を自在に操る能力を持つ神。その能力はヒルコではないか?と疑われたほどだ。興玉神は人から漏れ出す“悪意”と“善意”を見定めることができるという。異常なまでの鋭い洞察力や冷静な判断力、抜群の記憶力を持ち合わせているのには納得がいく。

つまり、今までの各人の行動やキャラクターは、それぞれの神様が持つ「能力」だったということになる。

  • 小日向文世(左)と藤原竜也 (C)フジテレビ

すべてはここから始まった!? 小夢にすべてを話す興玉

ヒルコの犯行声明による連続事件を「神隠し」「シャドーマン」「タイムホール」「千里眼」…さまざまな超常現象の知識で解決してきた「全決」。今回は、前回までと違い、「全決」メンバーそれぞれの正体と小夢の意外な結びつき、さらには小夢が「全決」に赴任した理由が明らかになる。

また、興玉と小夢のシーンでは、これまで見ることのなかった2人の意外な会話に“人間味”が感じられる。これには2人が神だということを忘れてクスっとさせられ、つい見入ってしまう。その一方で、2人の正義に満ちあふれた使命感、頼もしさも改めて目にすることに。

すべてが明らかになることで、今まで一見すると小夢を小馬鹿にしているようにも見受けられた興玉の一つ一つのセリフに込められた思いと意味も明らかに。そして芹田の小夢に接する態度や表情にも納得がいく。これらのシーンを振り返って見ると、グっとくるものがあり、改めて今作品の深みを感じさせられる。

さらに、第7話から月読命の神(石田ひかり)が登場する。彼女が今後どのような形で「全決」と関わり、影響を及ぼしていくのか。ほかにも「全決」の前に立ちはだかる新たな神は登場するのか…。

  • (C)フジテレビ