東京都では、「チルドレンファースト」の社会の実現に向けて、子供を大切にする気運を一層高めるため、企業・NPO・学校・区市町村など幅広い主体と連携しながら、官民が一体となって、子供の笑顔につながる様々なアクションを展開する「こどもスマイルムーブメント」を推進している。

この取組の一環として、本ムーブメントのアンバサダーである、ソニー元CEOの平井一夫さんによる特別授業を東京都立駒場高等学校で10月16日に開催した。特別授業では、同校の生徒約720名に向けて、「夢や希望を持ってチャレンジすることの大切さ」をテーマに、平井さんならではの社会経験を交えながら講演を行った。

平井さんは、自身が就職しこれまで歩んできた社会経験を紹介しながら、自分の手で将来を掴む第一歩として、大きな夢を抱くことから始めてほしいと、生徒たちに力強く語った。

また、夢や目的を実現するには、将来について具体的にイメージし自分で決めることが大切になること、その中で優先順位を考えることや、目標までの工程を考えることの重要性について、マラソンのゴールまでの道筋やアスリートのイメージトレーニングを例に挙げて解説した。

さらに、問題に直面した時の対処法や、周囲に支援を求める重要性、夢を具体的な計画に落とし込む方法など、将来のゴールを設定しそれをかなえるための多くのヒントを生徒たちにレクチャーした。

講義の最後に、平井さんから生徒たちに「自分の手で自分の将来を掴んでください。皆さんの人生です。これから何をしたいのか、どんな貢献をしたいか、どういう社会人になりたいかということを真剣に考えてこだわってもらいたい。まず第一歩として、大きな夢を抱いて、そこから前に進むということをぜひ皆さん考えていただきたいと思います。」と、激励の言葉を贈った。

  • 学校の講堂の舞台で平井さんが講演している写真

質疑応答では、生徒たちから様々な内容の質問が飛び出した。「夢を実現するための仲間作りについて」のアドバイスを求められると平井さんは、「同じ夢を抱いて同じ方向に向かって頑張ろうと思える人たちを仲間にすることが将来的に大切」と助言。また、「仕事が上手くいかなかったときに行うルーティンについて」聞かれた際は、「失敗や上手くいかない事態を避けるのではなくて、起きたときにどう自分が対応できるかという対応力をつけることが大事」と答えた。その後も平井さんは次々と悩みや疑問に熱心に応え、生徒たちとの交流が深まる場となった。