フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)では、自分の人生を翻ろうし続けた父の足跡をたどるテレビディレクターを追った『炎の中で死んだ父を僕は知らない1~遺された絵画と借金と~』を、17日に放送する。

  • 亡き父のアトリエに遺された大量の絵画

今年4月、76歳の画家が火事により突然この世を去った。80年代、バルセロナで活動した彼は、ピカソやミロといった巨匠と並ぶ「スペインの画家150人」に選出された才能を持ち、称賛されていた人物だ。

一方で、酒浸りで変わり者の性格から、幸せな家庭を築くにはほど遠く、日本に帰国後に離婚。その存在に悩まされ続けた家族は心を病み、妻は孤独死、次男は20歳で命を絶った。こうして家族を振り回した父に、複雑な思いを抱え生きてきたのが、長男のテレビディレクター・落合陽介ギフレさん(44)。若き父が画家として活躍したスペイン・バルセロナで生まれ、父の友人である高名なアーティストが名付けてくれた名前だ。

全焼した住居の隣にあるアトリエに遺されたのは、1,000点におよぶ大量の絵画と約1,500万円の借金。もし、父の絵画を相続するなら借金も相続することになる。日本では輝きを失っていた父の作品は、“ゴミくず”なのか、それとも世界が求める“宝”なのか…。

思えば、12歳で実家を飛び出して別々に暮らしたギフレさんは、父のことをよく知らない。どんな人物で、どんな画家だったのか、なぜ家族を壊してしまったのか……一人残された息子が亡き父の人生を知るための長い旅に出る。

今回の企画は、95年10月にスタートした『ザ・ノンフィクション』29年の歴史で初の3週連続放送。ナレーションは、歴代最多担当回数の宮崎あおいが務める。

(C)フジテレビ