来年1月から日本テレビ系で放送される、バカリズム脚本の『ブラッシュアップライフ』チームによる新作連続ドラマのタイトルが『ホットスポット』(毎週日曜22:30~)に決定。主演を、民放連ドラ初主演となる市川実日子が務めることが14日、発表された。

  • 『ホットスポット』

舞台は、日本が誇る富士山の麓にある山梨県のとある町。ビジネスホテルに勤めるシングルマザーの主人公・遠藤清美(市川)が、ある日、ひょんなことで宇宙人に出会ったことから物語は展開する。もし彼女がピュアな少女だったら、宇宙人と友情を育み、正義のために巨悪と戦うなどといった青春冒険活劇が始まりそうだが、あいにく清見は世の中の酸いも甘いも経験してきた大人の女性。宇宙人の機嫌を損ねないレベルで仕事や私生活のちょっとした事件の解決をお願いする。

『ブラッシュアップライフ』のキャッチフレーズが「地元系タイムリープ・ヒューマン・コメディー」だったのに対し、今回の『ホットスポット』は「地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー」。小さな田舎町の平凡な日常と宇宙人というファンタジーの融合がどんな物語を生み出すのか。

バカリズムは「地元にエイリアンが来る、人間のコメディーです。ぶっ飛んだ話というと、たぶん全然ぶっ飛んでねーじゃんってなると思うんで。ものすごく地味なお話ですね」と言い、市川も「時々声を出して笑ってしまうくらいおかしくて、ひとってなんだかかわいらしい生き物だなと感じました」と話している。

コメント全文は以下の通り。

■市川実日子

――本作の主演のオファーを受けた際の感想、バカリズムさんの台本を読んだ感想を教えてください。

最初はとてもびっくりしましたが、「全スタッフキャストが、きちんと食べて・きちんと休む。生活環境が整った現場作りを目指します」というこのチームの志を伺って、共感し、そんなチームからお誘いいただけることを嬉しく思いました。バカリズムさんの脚本は、時々声を出して笑ってしまうくらい可笑しくて、ひとってなんだか可愛らしい生き物だなと感じました。

――主人公・遠藤清美はどんな人ですか?どのように演じていきたいですか?

清美は山梨県に生まれ育ち、子育てをしながら仕事をして。ひたむきに朗らかに日常を過ごす女性です。ある出来事から、地元の幼馴染と頻繁に会うようになります。面白い脚本なので、面白いって思わずに演じたいです。

――演じるにあたって、楽しみにしていること。

会話劇で台詞のやり取りがとても多いので、お会いする共演者のみなさんが口々に「練習しましょう。協力していきましょう」と、イン前から手を取り合う空気感になっています。どんなチームになっていくか楽しみです。

――富士山の麓に住む主人公が宇宙人と出会うお話ですが、宇宙人はどんな存在ですか?

私はまだ宇宙人に会ったことがないのですが、実は、もう地球で一緒に暮らしているかもしれないな…と、考えることはあります。これからの地球では、今よりもっと自然なこととして宇宙人が存在していくかもしれないし、もしかしたらこの作品は、少し先をいっているドラマなのかもしれないとも思いました。

――視聴者の皆さんへ、見どころを教えてください。

この作品の登場人物たちの会話は、日々、日本中のあちらこちらで繰り広げられているような会話なのかもしれません。観てくださった方に、「あ、私の日常って、実は愛おしいものなのかも…」と思っていただけるような、「日曜日の夜はホットスポットがある!」と楽しみにしていただけるような作品になったら、うれしいです。

■脚本・バカリズム

――地元系エイリアン・ヒューマン・コメディーとは?

本当に地元にエイリアンが来る、人間のコメディーです。まんまです。ぶっ飛んだ話というと、多分全然ぶっ飛んでねーじゃんってなると思うんで。ものすごく地味なお話ですね。宇宙に関係する。

――なぜ、今度は「宇宙人」?

連ドラで宇宙人って、あんまりないし、いいんじゃないんですか? と。このドラマの設定自体、最初に提出したときは2行ぐらいしか書いてなくて。企画を3つぐらい出したときの1番下。それが水野監督的に1番見えなかった。全く想像つかないのでこれにしませんか? と。今は考えてますけど、企画の数合わせで出したから、これになると思わなかった。連ドラで急に宇宙人とかないじゃないですか? だからボツになると思ったんですよ。

話していくうちに、これにしていきましょうかと。『E.T.』とか『ストレンジャー・シングス』とかあるじゃないですか、ヒットした宇宙ものというか、そういうのをものすごくスケールの狭いシチュエーションでやったらおもしろいかな?って感じです。第一、まだ結末も決まっていないぐらい、本当に書きながら考えているので。嘘をついていいならめっちゃ言いますけど。巨大宇宙船が来て、大戦争をして。全編CGで!(嘘です)

――ドラマの見どころは?

見どころは、本当に大したことが起こらないんで、事件自体は。宇宙って壮大なスケールを想像されると、そういうことでもないと思うので、だから本当に過度な期待はしないで、気楽に見てほしいです。ドラマの始まる前ってあおるじゃないですか。こちらは見てもらった後の心配してるから、そこのせめぎ合いなんですよね。あおる宣伝とプレッシャーをかけられる演者と。ちょうどいいとこ探してるんですけど。でも面白いは面白いと思いますので、もう気楽に見ていただければな、と思います。普通に楽しいですよ。でも、宇宙人も出てきます。宇宙人がめっちゃ出てきます。遂に、宇宙人がTVに映ります。

――市川実日子さんへ言いたいこと。

めっちゃ気楽に楽しくやってほしい。セリフとか全部変えちゃっていい。ずーっとたわいもないことを話しているので。

■小田玲奈プロデューサー

まず、脚本のバカリズムさんを筆頭に『ブラッシュアップライフ』のチームで再び連ドラを作れることにこの上ない喜びを感じています。升野さん(バカリズム)が考えたキャッチフレーズは「地元系エイリアン・ヒューマン・コメディー」。そう、今回は宇宙人が登場します。「タイムリープ」の次は「エイリアン」…どうかしてます(笑)。ただ! 今回もファンタジーな設定ながら、描かれていることは「ごくごく普通の日常」です。

宇宙人が出るのにドラマチックなことが全然起きません。でもだからこそ可笑しくて、愛しくて、尊い…バカリズムワールド全開な作品になっています。とにかく脚本が面白いです。さすがです。主役は市川実日子さん。田舎町でのびのび呼吸をしている主人公を想像した時に、市川さんの顔が思い浮かびました。先日、本読みをした際に、台詞を喋っているとは思えないぐらいナチュラルで、世界観にぴったりハマっていました。すご~くイイので、はやく皆様にお見せしたいです。

前回、有り難いことに国内外でたくさん賞をいただき、プレッシャーが無いと言えば嘘になりますが、せっかくなので、より面白いドラマを作ろうとキャスト・スタッフ張り切っています。升野さんはいつも「できるだけハードルを下げて」とおっしゃっていますが、あえて言わせてください、皆さん待望の! 地元系SFシリーズ 第二弾! 『ホットスポット』どうぞご期待ください!

【編集部MEMO】
『ブラッシュアップライフ』は、ヒロイン・近藤麻美(安藤サクラ)が人生をゼロからもう一度やり直す“地元系タイムリープ・ヒューマン・コメディー”。「第39回ATP賞テレビグランプリ」総務大臣賞とドラマ部門優秀賞を受賞したほか、「第49回放送文化基金賞」テレビドラマ部門奨励賞、「第60回ギャラクシー賞」テレビ部門選奨、「2024年エランドール賞」特別賞、「第32回橋田賞」を獲得。仏・カンヌの「Content Innovation Awards 2023」では、英語以外の新作ドラマ部門グランプリを受賞した。

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