日産自動車は「ABB FIAフォーミュラE世界選手権シーズン11」(2024/25)の開幕に向けて、マドリードのハラマ・サーキットでプレシーズンテストに参加した。
ドライバーのオリバー・ローランドとノーマン・ナトーは、今後2シーズンにわたって使用される新しいGEN3 Evoマシンをドライブ。アップデートされたタイヤや全輪駆動システムなどを重点的に確認した。
また11月7日には、シーズン11より導入される「ピットブースト」を試す機会も設けられた。「ピットブースト」はピットレーンで30秒間、600kWの急速充電を行うことで、マシンのエネルギーを10%向上させるとともにアタックモードを起動することができるようになる仕組みだ。
11月8日午前中の最終テストセッションではローランドが6位、ナトーが10位でともにトップ10に入る結果となった。公式テスト全体を通して、ローランドは7位、ナトーはタイムシートで12位にランクイン。テストを通じて合計389周分の有益なデータと情報を得ることができた。
同日午後に行われた女性限定のテストセッションでは、F1アカデミー選手権のリーダーであるアビー プ・リングがすぐにペースを掴んでポジティブなラップタイムを記録し、3時間のセッションの終了時にはタイムシートのトップに立った。
シーズン11は2024年12月7日にサンパウロで開始し、2025年5月17、18日はダブルヘッダーの東京E-Prixも予定されている。
■トマソ・ヴォルペ、日産フォーミュラEのゼネラルマネージャー兼日産フォーミュラEチームのマネージングダイレクター
今回のテストでは、新しいGEN3 Evoに関して多くのデータを収集できました。全輪駆動システムと新しいタイヤによる変化が大きく、すべてのチームにとってシーズン開幕に向けて有意義な機会だったと思います。ピットブーストの採用によって、レースがこれまでとは異なる特徴をもたらすことでしょう。
ドライバーについては、ナトーがチームに非常によく馴染み、ローランドもロンドンでのレースからしっかりとスピードを取り戻しています。女性限定のテストセッションに参加したプリングは非常にプロフェッショナルで、素晴らしいパフォーマンスを発揮し、タイムシートのトップに立ちました。 今週の成果に非常に満足しており、ブラジルに向けてさらなる改善のための基盤が整いました」